Nianticは「Pokemon GO」や「ハリー・ポッター:魔法同盟」など、拡張現実(AR)技術を利用したモバイルゲームを開発してきた企業だが、こうしたゲームを通じて膨大な量のユーザーの位置情報を収集している。さらに最近まで、ユーザーがゲームをプレイしていない時にもこうした情報を集めていたとする詳しい調査記事を、米国時間10月16日にゲーム情報サイトのKotakuが掲載した。
Kotakuは、Nianticのゲームをプレイしている10人のユーザーから提供された、2万5000件以上の位置情報記録を分析した。その結果、「ハリー・ポッター:魔法同盟」のプレイ中に、Nianticは平均で1分に3件の位置情報記録を保持していることが判明したという。同じくNianticが開発した「Pokemon GO」と比べても、はるかに高い頻度だとしている。
さらに分析対象となったプレイヤーのうち1人に関しては、昼夜を問わずほぼ毎時間、少なくとも1件の位置情報記録がNianticによって取得されていた。これはこのゲームが使用されておらず、バックグラウンドで稼働している状態でも、データを収集し、Nianticと共有していることを示唆する挙動だ。
ゲームをプレイしていない間も位置情報を収集する理由についてKotakuがNianticに問い合わせたところ、同社は数日後、「Android」版のアプリのバグによるものであり、修正したと回答した。さらにNianticは、同社が集めるデータに関してはプライバシーポリシーにその詳細が記載されており、ユーザーはこれらのデータの削除を要請できると説明している。
米CNETもNianticに問い合わせ、このバグが修正済みであるとの回答を得た。
「Pokemon GO」と「ハリー・ポッター:魔法同盟」に関しては、両方ともアプリ使用中には1分間に最大13回、ユーザーの位置を追跡していることが、今回のKotakuの調査で判明したという。こうした高頻度の位置情報収集は、Nianticや悪意のある第三者によるユーザーの行動や位置の追跡を可能にする恐れがある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」