T-MobileとSprintの合併計画を米FCCが正式承認

Corinne Reichert (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年10月17日 07時52分

 米携帯通信市場第3位のT-Mobileが同第4位のSprintを265億ドルで買収・合併する計画について、米国時間10月16日に米連邦通信委員会(FCC)がこの計画を承認した。同委員会のAjit Pai委員長は8月にこの計画を承認するよう勧告していたが、FCCによると今回の採決の結果は満場一致には至らなかったという。これに関し、FCCのJessica Rosenworcel委員は、同計画に反対票を投じる考えを示した記事をThe Atlanticに寄稿している。

スプリントとTモバイルのロゴマーク
Tモバイルとスプリントの買収合併計画が米FCC委員の投票で承認された
提供:Angela Lang/CNET

 「史上最大規模の携帯通信会社の統合が、いま承認へと向かっている。米国では成人の96%が携帯電話を所有するなかで、これらの利用者にとって、この合併実現は悪い知らせとなる」とRosenworcel委員は記している。「米国内で事業を展開する携帯通信会社の数が4社から3社に減少すれば、消費者に不利益が生じ、競争が阻害され、数千もの職が失われる」(Rosenworcel委員)

 Pai委員長は5月に、両社の計画を条件付きで認めていた。具体的には、Sprintの子会社にあたるBoost Mobileの他者への売却や、ブロードバンドネットワーク用の固定電話回線に代わる5G網の地方での展開などがこのなかには含まれていた。Pai委員長のこの動きを受けて、7月には米司法省が両社の合併計画を承認していた。

 ただし、この計画に対してはいまだに17州の検事総長が反対しており、ニューヨーク州主導の差し止めを求める集団訴訟には、同州のほか、カリフォルニア、コロラド、コネチカット、ハワイ、メリーランド、マサチューセッツ、ミシガン、ミネソタ、ネバダ、テキサス、イリノイ、バージニア、ウィスコンシン、オレゴン、ワシントンD.C.、ペンシルベニアの各州が名を連ねている。

 T-Mobileは、各州の検事総長らの懸念を解決するまでは合併完了に向けた作業は進めないと以前に述べたことがあった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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