駐車場シェア「akippa」がSOMPOらと提携--駐車場開拓や専用保険の共同開発

 駐車場予約アプリ「akippa」を運営するakippaは10月3日、SOMPOホールディングス、損害保険ジャパン日本興亜と提携したと発表した。3社は共同で、駐車場シェアリングを推進するという。

 また同社は、SOMPOホールディングスから資金調達し、累計調達金額が約35億円になったことも発表した。今回の調達額は非公開だが、前回の調達時の累計は約24億円のため、約10億円前後と推測される。なお、資金調達に合わせて損保ジャパン日本興亜から社外取締役2名が新たに就任した。

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 同社によると、個人の所有する空き家数は2018年に846万戸、空き家率は13.6%と過去最高を記録しているという。近年ではシェアリングエコノミーが普及し、認知度は2018年42.4%から2019年には47.5%、利用率も13.3%から15.4%とそれぞれ増加。遊休資産の利活用が進んでいると説明する。

 しかし、個人におけるシェアリングエコノミーを利用する上での課題として、利用者・提供者ともに「事故やトラブル時の対応が不安」という回答が最も多い。そのような不安から、遊休資産を持っていてもスペースの貸し出しをためらう駐車場オーナーが多くいるという。

 一方、損保ジャパン日本興亜をはじめとする損害保険業界は、現在は自動車保険による収入保険料が売上の過半を占めるものの、自動運転の普及や高齢者の免許返納、カーシェアの普及など市場環境の変化により、今後自動車保険の需要減少が見込まれていると説明。また、MaaS関連事業の取り組みなど、自動車保険に頼らない事業を強化している現状が散見されるという。

 そこで、安心感の付与を課題とするakippaは、安心感を強みに持つSOMPOホールディングスから出資を受け、「シェアリングは、安心の時代へ。」をテーマにこれらの困りごとの解決に取り組むとしている。

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 具体的には、損保ジャパン日本興亜の全国約5万店の保険代理店を通じ、駐車場開拓を進める。また、駐車場オーナー・ユーザー双方の不安解決を目指し、駐車場での自動車リスクに特化した専用保険の開発を共同で検討する。

 さらに、損保ジャパン日本興亜の約5万店の保険代理網と約1300万件の自動車保険データを有するSOMPOホールディングスの強みを生かし、オーナー・ユーザー双方に便利なサービスの提供を検討していく予定。そして、2022年末までに累計会員数1000万人、累計駐車場拠点数20万拠点の実現を目指すとしている(2019年9月時点150万人、3万拠点)。

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