Appleが米国時間9月10日に発表した「iPhone 11 Pro」の最大の売りは、カメラが大幅に強化されたことだ。本記事では、米CNET記者がiPhone 11 Proと「iPhone XS」のカメラの画質を比較し、ナイトモードや次世代スマートHDRなどの新機能をテストする。
iPhone 11 Proを手にして最初に気づくのは、背面に3つのカメラがあることだ。筆者は、それらのカメラが三角形に並べられた、締まったデザインを気に入っている。このデザインのおかげで、iPhone 11 Proは、2つのカメラがカプセル薬のような形に配置されているiPhone XSと簡単に区別できるはずだ。
最新のカメラには、焦点距離13mm相当の超広角レンズが搭載されており、これを使用するのは本当に楽しい。広角カメラをビジネススーツに例えるとするなら、「望遠」レンズはスポーツブレザー、超広角レンズはハワイアンシャツを着るようなものに例えられるだろう。超広角レンズは明らかにほかと異なっており、撮影のしかたを本当に変えてくれる。あらゆる状況で最適なレンズというわけではないが、例えば、狭い空間で撮影する場合などに便利であるのと同じくらい芸術的で、平凡なシーンに劇的な効果を加えてくれる。
Appleは、あの超広角写真の効果としては望ましい歪みを調和させたので、多少の歪みはあるものの、それほどひどいものではない。筆者は、被写体が少し歪んでおり、実際よりも大きく見えることにすぐ気づいた。一番嬉しいのは、動画撮影にも超広角レンズを使用できることだ。実のところ、撮影中にレンズを切り替えることができる。Appleはレンズ切り替え時にクールなズーム効果も追加している。冗談ではなく、撮影中に2倍の「望遠」レンズでズームインした後、0.5倍の超広角レンズをタップしてみてほしい。1つ注意しておきたいのが、超広角カメラを使用するときは、指の位置に気をつける必要があるということだ。筆者の場合、写真の端や角に自分の指が写り込んでしまうことが何度かあった。
iPhone 11 Proと2018年のiPhone XSの比較テストをしたとき、筆者は何度も超広角で撮影したくなった。もちろん、iPhone XSには超広角カメラが搭載されていないので、比較対象になるものは何もない。iPhone XSで通常の広角レンズを使用して、数十cmから3mほど後ろに下がれば、同じ範囲をフレーム内に収められるかもしれない。しかし、それでは、超広角レンズのように、「すべてがフレームの中心に吸い込まれた」ような写真を撮影することはできない。
iPhone 11 Proの広角レンズ、「望遠」レンズに比べて、超広角レンズはピントが甘く、取り込む光の量が少ない。だが、これはデジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラの超広角レンズにも当てはまる。
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