iPhone 11 Proには、スマートHDRの過度な補正を抑制する新しいバージョンが搭載されている。全体的に、写真はより自然に見えた。特にハイライトはより実物に近いように感じた。下の2枚の写真を見比べて、「Willys Jeep」の黄色の塗装の違いを確認してほしい。iPhone XSで撮影した写真では、トラックのハイライトが抑えられており、黄色の塗装がまるでマット仕上げであるかのように見える。
下のドーナツの写真では、iPhone XSで撮影した写真が少しのっぺりしていることを確認できる。iPhone 11 Proの写真の方が少し立体感がある。それぞれの広角カメラのレンズの自然なボケにも注目してほしい。iPhone 11 Proのボケ(ぼやけた背景)が非常に滑らかなのに対し、iPhone XSのボケはもう少し粗さがあるような感じがする。
iPhone 11 Proの焦点距離52mmの「望遠」カメラは、より高速なシャッタースピードが可能なf/2の絞り値を備えている。スマートHDRに施された変更と同様、これらも必ずしもすぐに気づくような変化ではないが、サンフランシスコのミッション地区にあるWomen's Buildingを撮影した下の写真を見てほしい。注目すべき点がいくつかある。まず、iPhone XSで撮影した写真の影を見ると、iPhone 11 Proの写真よりも暗いことに気づくはずだ。次に、空の色を見てみよう。iPhone XSのスマートHDRが空を平坦で妙な青色に補正するのに対し、iPhone 11 ProのスマートHDRは空をより実物に近い色で表現している。
iPhone XSはすべての写真をスマートHDRで撮影するが、iPhone 11 Proは3つのモードのいずれかで撮影するようになっている(これらはすべてiPhone 11 Pro自体が判断する)。スマートHDRとナイトモードに加えて、「Deep Fusion」という、現時点ではまだ提供されていない第3の機能が用意されているのだ。Deep Fusionは、最新の画像処理技術で、自動的に9枚の写真を撮影する。正確には、ユーザーがシャッターボタンを押す前に8枚(速いシャッタースピードで4枚、遅いシャッタースピードで4枚)、シャッターを押したときに9枚目の写真を撮影する。その後、iPhone 11 Proはそれぞれの写真を分析し、よりきめ細かくて画像ノイズの少ない、最適な1枚の写真を作成する。筆者は、Deep Fusionの提供開始後にこの機能を試すことを楽しみにしている。この機能は、Googleが「Pixel 3」と「Pixel 3a」で使用しているコンピュテーショナルフォトグラフィーに似ているように思える。
後編に続く。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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