ここ数年間のiPhoneのカメラは強力な性能と汎用性を備えているが、暗所での写真撮影が弱点だった。居心地の良い暖かいバーに飲みに行き、薄暗い照明の下、さっと友達のスナップ写真を撮ろうとしたときに、iPhoneの強力なノイズリダクション機能によって、画質が改善されると同時に、画質が損なわれるということがよくあった。iPhone XSを使って暗所で撮影した写真は、ピントが甘く、絵画のように見えた。
ナイトモードはこれらの問題をすべて改善する。写真を明るくして、画像のノイズを減らすことが可能で、何よりも素晴らしいのは、そのすべてが自動で実行されることだ。具体的には、ユーザーがデフォルトのカメラアプリを開くと、アプリが暗さの程度を見てナイトモードを使用すべきかどうかを判断する。現時点では、ナイトモードを手動で起動する方法はない。
ナイトモードでは、アダプティブブラケティングを使用して、異なるシャッター速度で複数枚の写真を撮影する。その後、iPhone 11 Proはすべての写真を融合して、モーションブラーを軽減し、影を明るくする。筆者が手持ちでナイトモードを使用したとき、この撮影にかかった時間は約3~5秒だった。iPhoneを三脚に固定すると、撮影時間は10秒で、手動で28秒のナイトモード撮影に切り替えることも可能だった。
筆者は、真っ暗な裏庭で木の写真を撮影した。下に写真を掲載したので、確認してほしい。
右下の線は、撮影中に飛んでいた飛行機の軌跡だ。さらに、iPhone 11 Proが写真を撮影している間、ビューファインダーは薄暗くなり、撮影の処理が進むにつれて徐々に明るくなっていく。完成した写真は毎回ライブプレビューよりもきれいに見えた。
iPhone XSで同様の写真を撮ろうと試みたが、かなりひどい結果になった。下の写真を見ると分かるように、暗すぎて何も見えない。露光補正を可能な限り高くしても、暗所で撮影した写真はノイズが過度に多くなり、ぼやけて見えた。
スマートHDR機能はおそらく、ナイトモードや超広角レンズよりももっと、自分の撮る写真に影響してくるはずだ。iPhone XSはスマートHDRを使用して、色と露光を調整することで、写真の見栄えを良くする。ただし、筆者には、多くの状況で色とホワイトバランスが不自然に見えていた。また、iPhone XSのスマートHDRはコントラストを軽減させるようなので、写真が妙にのっぺりした感じに見えていた。今回の変更はそれほど明白なものではないが、AppleがiPhone 11 ProでスマートHDRに調整を施したのは、嬉しい改善である。
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