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盛り沢山なメルペイカンファレンスまとめ--KDDI参画で陣営強化、分割後払いも

山川晶之 (編集部)2019年09月19日 07時00分
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 メルペイは9月18日、自社カンファレンス「MERPAY CONFERENCE 2019 SEP」を開催。2019年は、「信用を軸にした新たなエコシステム(TRUST & OPENNESS)」をテーマに、新規パートナーや今後の戦略を披露した。本記事では、発表された内容を中心にカンファレンスの概要をまとめた。

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(左から)メルペイ執行役員CPOの伊豫健夫氏、同社代表取締役の青柳直樹氏、同社執行役員CBOの山本真人氏

 イベント序盤で登壇した同社代表取締役の青柳直樹氏は、ローンチから半年が経過したメルペイの現状を紹介。まずは、ユーザー数が400万人を突破し、メルペイを初めて利用したユーザーの8割が継続利用の意向があることを明らかにした。正確な数字は公表しなかったものの、決済総額も順調に拡大しているとアピールした。さらに、全国170万の加盟店で利用できるようになったほか、全国100の金融機関とも接続予定という。

 これまでの感触について青柳氏は、「お客さま側のメルペイの認知が高まってきたのを肌で感じている。夏からは、お店側の温度感もようやく上がってきた」とし、「キャッシュレス決済の本格普及は、地方のお客さまが重要。それぞれの地域に根ざした金融機関との連携を強化している」と説明する。

不正利用対策はPayPay、LINE Pay、メルペイの3社でタッグ

 一方で、7payなど一部のサービスでスマートフォン決済の不正利用が発生。キャッシュレスに対する不安感がまだ払拭できていないこともあり、安全安心の取り組みとして、PayPay、LINE Payを含めた3社での不正対策を発表した。この取り組みでは、不正利用に関する手口や対策などの事業者間の情報共有、一般社団法人キャッシュレス推進協議会が中心となって推進している不正利用対策へのナレッジの共有などを進める。

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メルペイ、PayPay、LINE Payで不正対策への取り組みを発表

メルペイ、NTTドコモ、LINE Payの「MoPA」にKDDIが参画

 同社では、より幅広い入金手段を図るキャッシュインと、よりさまざまな用途でメルペイを使ってもらうためのキャッシュアウトによるエコシステムとして、今後の戦略を紹介。

 キャッシュアウトでは、新たに発表した店舗向けの決済手数料が“マイナス”になるキャンペーンなどを発表し、年内200万店舗への拡大を目指す。これを後押しすべく、外部のパートナーと協業するメルペイの「OPENNESS」戦略をベースにした加盟店アライアンス「Mobility Payment Alliance(MoPA)」として、LINE PayやNTTドコモ以外に、KDDIが参画することを発表した。これにより、さらなる加盟店開拓(=キャッシュアウトの場所)を進めるほか、MoPA参画企業のキャッシュレス決済を一度で導入できるサービスも提供予定という。

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MoPAにKDDIが参画

メルペイでふるさと納税が利用可能に

 さらに、公共系のアライアンスも発表。ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクと提携。11月以降、メルカリの売上金を自治体への寄付(ふるさと納税)に利用することができる。さらに、売上金を自治体に直接寄付する機能も提供するという。そのほか、公共料金への支払いなどにも対応予定だ。

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メルペイでふるさと納税が利用可能に
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自治体への寄付も

給与のデジタル払いに先駆け、一部の収入をメルペイに直接チャージ

 キャッシュインでは、クラウドワークス、ビザスク、ランサーズと、労働基準法適用外の報酬やインセンティブなど給与以外の収入を直接メルペイの残高にチャージできるよう、デジタルでの支払いを検討する基本合意書を締結。政府が検討を進めているデジタルマネーでの給与支払いに先駆けるもので、銀行口座からチャージすることなく、すぐにスマートフォン決済が利用できるとしている。

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給与“以外”の収入をメルペイに

ECの支払いをメルペイで→不要になったらワンタップでメルカリに出品

 一次流通と二次流通を“なめらか”にする取り組みとして、メルペイを使ってのネット決済とメルカリとの連携を強化。ECサイトなどメルペイで支払った商品のデータをもとに、ワンタップでメルカリに出品できる機能を2020年初頭に導入する。これに先駆け、50を超えるファッションECサイトでメルペイの導入が決定。先行して、「ANAPオンラインショップ」のANAP、「SHOPLIST.com by CROOZ」を運営するCROOZ SHOPLIST、「earth music&ecology」などを手がけるストライプインターナショナルとは、すでにメルカリへの出品連携の同意を得ており、早期での実現を目指す。

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メルペイをハブにしたキャッシュイン・キャッシュアウトのエコシステム

メルペイ後払いが分割支払いに対応

 2019年4月に開始したメルカリ後払いについてもアップデートし、2020年初頭より分割支払いに対応する。これまでは、翌月末に一括で支払う必要があったが、数カ月に分けて支払うことが可能になる。分割回数のほか、毎月の支払額を一定にしたり、特定の月だけ多く支払ったりするなど柔軟に利用できるという。既存の分割払いやリボ払いは、いくら払ったのかや総額などが分かりにくいという欠点があったが、メルペイでは、支払状況を可視化。支払状況を商品ごとに確認できる。返済途中の商品をメルカリで出品して完済することも可能だ。

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ユーザーで支払い方法をカスタム可能
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分割払いでは分かりにくい、「現在の支払額」「残りの支払額」を可視化

 メルペイ執行役員CBOの山本真人氏は、「例えば、スキルアップのために欲しいギターをすぐに手に入れたいけど、残念ながら手持ちがない。後払いでそのギターを購入すれば、分割したことで支払いも容易になる」「これまでであればお金を貯める期間、手に入れられなかった期間をなくして早く手に入れられる。もともと、お金を貯めるためだった時間を練習に使うことができる。特に若い人には強いニーズがある」という。プログラミングを始めるためにPCを買う、撮影技術を学ぶためにカメラを購入するといった、何かを始めるために必要だった“お金を貯める時間”を有効に使えるとする。

 メルペイで構築する信用データは、売買時の丁寧な対応や期限内での支払いなどメルカリ内での行動や評価に紐付けられる。山本氏は、「(メルペイが提唱する信用は)従来の金融機関の与信と異なる。勤続年数、年収、職業、家族構成などいわゆる属性情報ではなく、行動、実績にもとづいて信用を判断する。これまで評価しにくかった、社会人歴の浅い若い方、勤続年数や年収では測りにくい主婦の方など、より多くの方の信用を生み出すことができる」「なんらかの理由で信用サービスを受けられない方が多くいるが、すべてが信用できない方というわけではない。より多くの方々が信用を受けられる世の中にできるのでは」と、新しい信用のあり方を語る。

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メルカリ内での行動や実績に紐付けられる
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 分割払いの金利については現在検討中。ただし、金利をもとにしたビジネスモデルではなく、あくまでもユーザーニーズと安心安全の観点から決めたいとする。青柳氏も「決済単体でというよりも、メルペイ・メルカリ・加盟店のつながりをより強めていく」ための施策という。なお、分割支払いへの対応に際し、割販法のライセンス取得を現在進めており、メルペイの信用データ以外にも、信用情報機関と連携した上で、適切な与信をすることになるという。また、信用データについては現時点では外部への提供は検討していないようだ。

メルペイの強みは「メルカリ」があること

 ちなみに、LINEをベースとしたLINE Payや、ヤフーなど関連サービスと結びつきが強いPayPayは、スーパーアプリ(すべてのサービスを単体で実現するアプリ)の方向を強化している。こうした他のキャッシュレス事業者との差別化、メルペイの価値を出していくかについて青柳氏は、「一つ明確なのはメルカリがあるというのが独自の特徴であり、独自のサービスを出せるところ」という。

 この特徴を生かし、ミッションである「信用を創造してなめらかな社会を作る」ことを重視。「一次流通と二次流通の連携にはまだ可能性があり、正直やりたいメニューがたくさんある。それを深めるのがわれわれのミッションに一番近づくだろう」としたほか、「サービス連携の多様化も(選択肢として)あるが、金融サービスを同時に広げるよりは、メルカリとメルペイの体験をより良くすることで、信用の領域を深掘って行くほうが、方向性やカラーとしてもあっている。われわれの思う実現したい道を深めていきたい」と語った。

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