タブレット型AI教材「atama+」を提供するatama plusと駿河台学園は9月4日、業務提携を締結したと発表した。今後は駿台予備学校および、駿台グループ各社において、AI学習教材を共同展開する。
両社は、より世の中のニーズにあった学習の在り方について協議を進めており、2018年3月より駿台中学部、駿台高校部、東大進学塾エミールなどの駿台グループ会社に、タブレット型AI教材のatama+を提供してきたという。
その1年半の期間で、(1)通常学習とatama+の併用による、標準的学力の生徒の模擬試験での明確な成績向上、(2)駿台が持つ学習促進(コーチング)ノウハウとの組み合わせを通じた、より高い効果の発揮、(3)東大などの最難関大学を目指す生徒の基礎固めを目的とした使用における高い満足度、という3点を確認できたという。
具体的には、高校2年生の1月の模試から、高校3年生の6月の模試の偏差値の上昇幅(5カ月間)において、「通常学習とatama+を併用(1カ月半の使用)した生徒の集団」の方が「atama+を併用しなかった生徒の集団」に対して平均2.89ポイント高い結果が得られたという。
また、1年半の間に最適な使用方法を模索した結果、atama plusの学習コーチング技術に、駿台独自の学習促進ノウハウを加えることが、これらの成績向上へつながったことを確認。学年を変えいくつかの用途でatama+を使用した結果、利用者のほぼ全員が使用に満足感を得ており、中には実際に東大に合格した生徒から「AIが自分の苦手な部分を探っているのが実感でわかる」という声も寄せられたという。
このような結果が得られたことから、両者は協業を拡大。まずは、2020年4月より新たに駿台予備学校の全国各校舎へと、atama+(数学、英語、物理、化学)を順次導入することを決めたという。
また、2021年4月を目標に、atama+と、駿河台学園で現在開発中の難関大学対策AI学習教材を連携させた「大学入試合格を目指す全てのレベルの受験生に対応する業界初のAI学習教材パッケージ」を提供する予定。
さらに、双方の学習コーチング技術も連携し、従来の人によるライブ授業や進路指導と、AIによる個々人に最適化した教科学習を、ひとりひとりに合わせたバランスで提供する予定だという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス