最短2日で物件売却のすむたすが直販を開始--「すむたす直販」が担う中古流通比率の引き上げ

 中古住宅の販売に新たな手法が登場した。すむたすは、売り手も買い手も手数料無料のリノベマンション販売サイト「すむたす直販」の提供を開始。リノベーションマンションの物件情報を一元化することで、購入者に安価に中古不動産を手に入れられる環境を整える。同日からスタートしている。

売り手も買い手も手数料無料のリノベマンション販売サイト「すむたす直販」
売り手も買い手も手数料無料のリノベマンション販売サイト「すむたす直販」

 すむたすは、AIを活用した中古マンションのオンライン直接買取サービス「すむたす買取」を展開しているスタートアップ企業。2018年に代表取締役の角高広氏が立ち上げた。最短2日で物件売却を実現するスピードが売り。オンライン買取再販は米国で「iBuyer(アイバイヤー)」として知られている。

 すむたす直販は、リノベーションマンション特化型の販売サイト。サイト上から検索と内見申し込みができる。購入者は仲介手数料不要で購入できるほか、販売企業側も手数料無料で掲載可能な、双方完全無料のプラットフォームになる。

 角氏は「私たちが目指したいのは、中古住宅の流通比率を上げること。空き家問題などが深刻化し、余っている住宅があるのに新築住宅を作り続けるのは不自然。しかし、リノベーションした中古マンションは、通常の不動産情報サイトでは多くの物件の埋もれてしまって探しにくい。特化したサービスを作ることで、この市場を盛り上げていきたい」と立ち上げた経緯を話した。

 すむたすが扱うリノベーション済み中古マンションのほか、同業他社が扱う物件も掲載料無料で掲載していることが特徴。「自社物件だけでは件数が少なく、この業界を一緒に盛り上げるために、競合他社からも物件掲載を募った」(角氏)としており、すでにグローバルベイスやホームネットが参画している。

 購入者、販売企業ともに完全無料のプラットフォームのため、すむたす直販での収益化は考えておらず「ブランドの認知向上に役立てる。すむたす買取で入手した物件の販売にも結びつけられるため、ビジネス全体にプラスの影響があると捉えている」(角氏)と位置づける。

 新築物件に比べ、購入価格を抑えながら、新築同様の内装を得られることがリノベーション済み中古マンションのメリット。サイト上では写真を多用し、文字情報を最低限にまで減らすことで、直感的に物件を探せるサイトデザインを採用。スマートフォンからアクセスしやすく、探しやすいスマホファーストを実践している。売り主である不動産再販会社に直接の問い合わせも可能だ。

 角氏は、会見で「国内外の中古不動産流通の現状と課題」「中古不動産のオンライン買取のトレンドについて」と、昨今の不動産事情にも触れ、日本における中古市場流通の低さや不動産テックの伸び代について指摘。GAFAの不動産版と言われる「ZORC」(Zillow、Opendoor、REDFIN、COMPASS)の現状を「不動産ポータル間の競争だった、2000年代に比べ、現在はテック企業によるリアルな不動産ビジネスへの参入が目立つ、次世代不動産テックの競争に入っている」(角氏)と説明した。

 また、中古物件流通が市場の90%を占めると言われる米国市場を「この流れを追うことで、日本の不動産市場の次が流れが読めるのではないか」(角氏)とし、すむたすでは、Opendoorをベンチマークに据えていることも明かした。

 すむたす直販は、現在首都圏を中心としているが、今後地方まで拡大していく計画。マンションのほか、戸建てや土地の取り扱いも視野に入れる。2019年年末までに、掲載物件数約300件、参画企業数30社、物件への内見問い合わせ600マッチングを目指す。

すむたす 代表取締役の角高広氏
すむたす 代表取締役の角高広氏

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