Fordの「Argo AI」やAptivに続き、Waymoも自社の自動運転車データを無償で研究者らに公開する。その膨大な量のデータを研究者らが入念に調査することにより、自動運転車技術にさらなる飛躍的進歩がもたらされることが期待される。
Alphabet傘下の自動運転車開発企業であるWaymoは米国時間8月21日、これを発表し、同社が共有可能なデータのすべてが「Waymo Open Dataset」に含まれる予定だと述べた。自動運転技術の研究者らはこのデータセットでは、Waymoの自動運転プロトタイプ車両から直接得られた大量の高分解能センサーデータにアクセスすることができる。
最初の公開データは、それぞれ20秒間の1000の運転セグメントで構成される。長い時間ではないように聞こえるかもしれないが、Waymoの自動運転車が1秒間でどれだけ大量のデータを記録するかを考えてほしい。20秒間の各セグメントは20万フレームで構成されており、研究者らはそれを高分解能で解析する必要がある。それ以外に、Waymoの一連の自動運転車が走行中に遭遇した、他の車両、歩行者、道路標識などの多数の項目を分類した、大量のライダーフレームと画像もある。
また、Waymoのテスト車両は、完璧な天候下でのみ走行しているわけではない。映像には、雨の日の走行データや、都市部から山間部にいたるまでのあらゆる走行データが含まれている。研究者らは、夜間走行時に収集されたデータにもアクセスすることができる。
1200万の3Dラベルと120万の2Dラベルという大量のラベルが、映像からのデータセットに含まれている。なぜこれがそれほど重要であるかというと、研究者らはこれを利用して、実際の公道テストを基に、他の運転者や歩行者の動きを予測するモデルを構築できる可能性があるためだ。例えば、運転者が突然車線変更をするつもりだということが、技術によってより確実に予測できるようになれば、自動運転車は、速度を落とすか、場所を譲るなどして、これまでよりもはるかに賢く対応することができる。研究者らは、Waymo独自の3D認識モデルの構築に活用されているカメラとライダーの同期も参照することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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