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手近な材料から道具を作るロボットが登場--ヒントは「アポロ13号」

Greg Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部2019年08月18日 07時30分
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 一般的な材料からツールを作成するには、創造力や抽象的思考、問題解決力が必要になる。ゆえに、その複雑な能力は、いわゆる「知的な」動物と基本的で本能的な規則にただ従っているだけの動物を区別するために象徴的に使われている。

 その基準からすると、ロボットは現在、知的なものの仲間入りを遂げている。それは、ジョージア工科大学のRobot Autonomy and Interactive Learning(RAIL)研究所のおかげだ。同研究所は、手近なリソースを利用してツールが必要なタスクを完了できるロボットを開発した。研究者らによると、このロボットは形や機能、関連のない部品の組み合わせについて論理的に考える斬新な能力を備えている。

Lakshmi Nair氏
研究者の1人、Lakshmi Nair氏

 RAILによると、このロボットはアポロ13号からインスピレーションを得ている。アポロ13号では、乗組員があり合わせの材料を使って二酸化炭素除去装置を作り上げなければならなかった。

 ジョージア工科大学のSonia Chernova准教授が主任を務めるRAILは、同大学元教授のMike Stilman氏の研究を利用している。先例に倣って、RAILの研究員らは、自分たちのロボットがまず各部品の形を調べてから、いかにそれらを組み合わせられる可能性があるかを診断する戦略を立てた。

 この場合、形状が機能に先行する。ロボットは機械学習(ML)を利用して複数のツールの形を組み合わせ、特定の結果を導き出せそうな用途を持つツールを作り上げる。例えばロボットが、ボウルはそのくぼみによって液体を蓄えられるのだと学習したとする。ロボットが特定の仕事に必要なツールが仮にスプーンだと判断した場合、その知識が非常に重要になる。

 研究期間中、このロボットはハンマーやへら、ひしゃく、スクイージー(水切りワイパー)、ねじ回しなどのツールを作り、それらをさまざまなタスクに適切に配備した。

 「ねじ回しは特に興味深かった。ロボットがペンチと硬貨を組み合わせて作ったからだ」と、ジョージア工科大学インタラクティブ・コンピューティング学部の博士課程の学生で、プロジェクトの研究者の1人であるLakshmi Nair氏は同学部の記事で述べ、「ロボットはペンチが物をつかむことができると推論し、硬貨がペンチの先端とある程度マッチすると判断した。2つを組み合わせて、効果的なツールを作り上げた」とした。

 この研究は災害復旧の用途で特に役立つ可能性がある。オペレーターが事前に何が起きるか予想できない場合でも、ロボットは構造的に不安定な場所に入れる可能性があるからだ。現時点では、ジョージア工科大学のロボットが把握できるのは物体の形だけで、密度や原材料は把握できない。

 「人々はハンマーが頑丈で強力だと推測するので、発泡体のブロックでハンマーを作ろうとはしない」とNair氏は述べ、「われわれはこの研究でそのレベルの推論に到達したいと考えており、現在それに向けて取り組んでいる」とした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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