シャープは8月7日、世界最高レベルの発電効率を実現した色素増感太陽電池を電源とするバッテリー交換不要のビーコン「レスビー」を開発したと発表した。
これまでのビーコンは、1次電池を搭載していることに加え、電波の減衰を防ぐために地上2m程度の高所に設置する必要があったことから、高所で電池交換などの定期的なメンテナンス作業を行う必要性があった。同社では、色素増感太陽電池(50Lx程度の低照度環境でも安定的に動作)を電源とすることで電池交換を不要とし、この課題を解決した。
また、小型化(幅74mm×高さ7mm×奥行き134mm)とオフィス空間にマッチしたデザインを採用。ネジで固定する場合でも、外観からネジが見えない構造となっている。
同社では、位置情報を提供するさまざまなサービス事業者への供給を通じ、同ビーコンのマーケティングを進めるという。なお、その第1弾として、清水建設の屋内外音声ナビゲーションサービスに向け、7月末に納入している。
ビーコンは、位置情報信号をBluetoothなどで発信する機器。これを受信するスマートフォンやタブレットなどの端末の位置を測定することにより、ナビゲーションサービスなどのシステムに使われている。
同社は、GPSの電波が届きにくい屋内や地下施設において、スマートフォンなどを用いた位置情報案内サービスや店舗からのクーポン配信などに広く活用されつつあり、今後さらなる需要拡大を見込んでいる。
なお、ビーコンがナビゲーションサービスに応用されると、対応アプリを導入した端末を携行する歩行者は、GPSが届かない場所であっても目的地までスムーズに移動できるようになるという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」