「対面での申し込み」も電子化--「クラウドサインNOW」が目指すデータの一元化

 電子契約サービス「クラウドサイン」を展開する弁護士ドットコムが、「対面申し込み」のフローも簡便化する。新サービス「クラウドサインNOW」は、今まで、紙によるアナログでのやりとりや同じ情報を何度も記入するといった、手間暇がかかっていた対面申し込みに特化したクラウド電子契約サービスだ。

 使用するのはタブレット端末。紙、ペンといったツールをなくし、一度でデータ化作業までを終え、申し込み獲得の機会ロスを減らす。「クラウドサインNOWが生まれたのは、お客様の声から」と話す、弁護士ドットコム 取締役クラウドサイン事業部長の橘大地氏に、クラウドサインNOWが変えていく、対面領域における契約サービスのあり方について聞いた。

弁護士ドットコム 取締役クラウドサイン事業部長の橘大地氏
弁護士ドットコム 取締役クラウドサイン事業部長の橘大地氏
「クラウドサインNOW」
「クラウドサインNOW」

――クラウドサインは、クラウドを使い、来店や面会をせずに契約を結べることがメリットですが、クラウドサインNOWは真逆の考え方ですね。

 クラウドサインNOWは、紙による対面申し込みに伴う課題を解決するために生まれたサービスです。クラウドサインをお客様先に導入してわかったことですが、店頭における申し込み書などの記入は、エステやスポーツジム、英会話や結婚式などで数多く実施されています。

 しかも、同店舗内でも来店時と契約締結時に同じ情報を記入しなければならず、効率が悪い。お客様にとっても手間がかかりますし、店舗側にとっても大きな負担になっています。

――店舗側の負担というのはどういう点でしょうか。

 来店カードなどはすべて紙とペンで記入しますからアナログです。これをデジタルデータ化する必要があり、多くの店舗では、閉店後にスタッフがPCを使ってデータ化しています。さらに、打ち込んだ紙は本部や本社に送らなければなりません。この部分がデジタル化されるとかなりの業務効率につながると思います。

 データ化されていれば、メールマーケティングなどもしやすいですし、お客様の来店履歴を確実に残せます。契約に加えて、来店時の申し込みにもサービスを提供していきたいと考えています。

クラウドサインユーザーの声から生まれた新サービス

――契約時に使うクラウドサインに加え、上流となる申し込み部分の電子化も後押しされるのですね。

 このサービスは、クラウドサインを使っていただいているお客様の声から生まれました。不動産仲介会社では、来店カードの記入をお願いしています。その時に必要な情報は記入しているのに、契約時にはまた、契約書で同じ内容を記入しなければならない。これは二度手間ですよね。クラウドサインNOWであれば、来店時にいただいた情報を契約時にもすぐに反映できます。

 ポイントはタブレット端末を使っていることです。パソコンによる入力フォームを使ったものもありますが、それでは店頭での入力作業が煩雑になってしまう。タブレットであれば、紙とペンで書くように記入ができます。パソコンによる打ち込みではなくて、書くことができるタブレットを使用すること、これがクラウドサインユーザーが求めていた、申込時の電子データ化だと思っています。

 QRコードなどをお渡しして、自宅に帰ってから、該当ページにアクセスしてもらい、記入してもらうケースもありますが、これは面倒ですし、ご記入いただけるかどうかもわからない。店頭でその場でお書きいただくことが最適な形だと感じています。

利用の流れ
利用の流れ

――導入先は、不動産会社以外にもいろいろと考えられそうですね。

 先程申し上げた通り、エステやスポーツジム、英会話学校や結婚式場などもターゲットになってきます。多くは紙でのやり取りが中心で、デジタルデータ化に時間と手間がかかっている。原本の保管・個人情報の管理なども大変です。

 クラウドサインNOWを使えば、転記不要で、契約書情報を即時データ化できます。リアルタイムにデータ化できれば、受注データの分析、顧客種別、エリア別の売上分析なども実現するかもしれません。紙を保管する場所の確保や管理が不要になり、コスト削減にも寄与します。

 導入開始は2019年秋を予定しています。対面領域でも事業拡大をすすめることで、電子契約サービスの全般の認知度を高めて行きたいと考えています。

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