音楽配信サービスを提供するSpotifyは米国時間7月31日、第2四半期決算(6月30日締め)報告書の中で、有料会員が前年同期比で31%増加し、2019年6月末時点で1億800万人に達したことを明らかにした。Spotifyの見通しを下回る数値だったが、最も近い競合サービスである「Apple Music」よりははるかに多い。Apple Musicの6月末時点の会員は6000万人だった。
Spotifyは31日、同社サービスを月に少なくとも1度は利用するユーザーの数(月間アクティブユーザー数)が前年同期比で29%増加したとも述べた。Appleとは異なり、Spotifyには広告付きで誰でも音楽を聴くことができる無料プランがある。Appleは月間アクティブユーザー数を公表したことはない。Apple Musicの利用者のほぼすべてが有料会員だからだ。
音楽配信への文化的移行が進行する中、SpotifyとApple Musicは、サブスクリプション型音楽配信サービス市場での支配力をめぐる競争において、他社をリードしている。Spotifyは、利用者数と有料会員数の両方で最大の規模を維持しているが、Appleは、米国の会員数でSpotifyを抜いたと報じられている。米国は、レコード音楽市場として世界最大の規模を誇る。Apple Musicは、「iPhone」の人気を利用して新規会員を獲得することができたが、Spotifyは、スウェーデンの小さな新興企業から、人々が音楽を聴くための最も一般的な手段という地位までのし上がってきた。
Spotifyの月間アクティブユーザー数は、同社の4月の予測上限値を上回る伸びを見せた。月間アクティブユーザー数は、ガイダンスの予測上限値だった2億2800万人を400万人上回った。しかし、(広告収入型の無料プランを利用するユーザーよりもSpotifyに多くの利益をもたらす)有料会員は、予測下限値程度にとどまった。有料会員は1億800万人で、1億700万人~1億1000万人という同社のガイダンス範囲に何とか滑り込んだ。
第2四半期の純損失は7600万ユーロ、1株当たり0.42ユーロで、前年四半期の3億9400万ユーロと2.20ユーロから縮小した。売上高は31%増の16億6700万ユーロだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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