世界で最もストリーミングされているアーティストは、Ariana Grande、Post Malone、Billie Eilishなどのメジャーレーベル所属のスターたちだ。だが、トップランキングの下にはインディーズのアーティストやレーベルが控えており、リスナーのヘッドホンを満たす音楽の大きなシェアを奪っている。
フロリダ州タンパのインディーズ音楽レーベル、Symphonic Distributionの最高経営責任者(CEO)、Jorge Brea氏は、「ストリーミングが確実に果たしたことが1つあるとしたら、それは、新しいインディーズ音楽産業の生成だ」と語った(同氏はかつて、Waka Flocka FlameやDeadmau5の音楽を世に送り出した人物だ)。
なぜか? それは、Spotify、Apple Music、Pandoraなどの音楽ストリーミングサービスが、こうしたサービスがなければ聴かれることもなかったであろう音楽をリスナーの耳に注ぎ込む傾向が、水面下に広がるインディーズ黄金時代を盛り上げているからだ。
ストリーミングの華々しい人気は、レコーディング業界全体を潤した。それだけでなく、3大レーベルの圏外に存在するインディーズをも、静かに後押ししている。ストリーミングサービスは、より広範囲なアーティストの楽曲を聴くようリスナーを促すことで、硬直したメインストリームから外れた音楽とリスナーの出会いを支援している。また、音楽への対価支払い方法の概念を変えることで、インディーズ業界がスーパースターのおこぼれに預かりやすくした。
2万以上のインディーズレーベルが参加する権利保護団体Merlinが6月に発表した年次会員調査の結果によると、インディーズの“楽観指数”は過去最高だった。会員の85%はインディーズビジネスの未来を楽観視しており、これは、ストリーミングによってデジタル収入が急増したことと同期している。
3大レーベルのUniversal Music Group、Sony Music Entertainment、Warner Music Groupは現在も業界全体に大きな位置を占めており、3社の資産を合わせると米国のレコーディング産業に大きな影響を与える規模だ。最近は特に好調で、ストリーミングがビジネス全体に占める割合が4年前の3分の1から4分の3に急増する中で、総売上高は40%増加した。
だが、インディーズにとっての違いは、リスナーの関心の高さとストリーミングによる金を獲得しつつあることだ。
インディーズレーベルEleven SevenのCEO、Allen Kovac氏はあるインタビューで「メジャーレーベル信奉の時代は終わった」と語った。同氏は、インディーズが音楽業界全体の40%を占めており、これは20年前の2倍だというWorldwide Independent Networkの報告を示した。「この報告がすべてを表している」
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