初めて訪れる場所へ自動車で移動する際、ナビゲーションが使えないと不安になる。それくらい当たり前になった車載カーナビだが、性能向上したスマートフォン用カーナビアプリの人気に押され気味だ。
Appleは、そんなスマートフォン用カーナビの使い勝手を向上させる拡張現実(AR)技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間7月25日に「NAVIGATION USING AUGMENTED REALITY」(公開特許番号「US 2019/0226866 A1」)として公開された。出願日は2019年1月18日。
この特許は、スマートフォンのようなモバイルデバイスをカーナビとして使う技術について説明したもの。サーバーから取得したルート情報にもとづき、通る道路や車線を決定し、走行状態に応じて道案内をする。
モバイルデバイスはカメラを搭載しており、進行方向のようすを撮影し、画面に表示できる。そして、このナビシステムは、前方を撮影した映像を解析し、走行すべき車線以外の車線や道路の外側といった部分を隠すようスーパーインポーズ処理する。この処理によって走行する車線が一目で判別できるようになって視認性が高まり、地図やイラストで示すよりも直感的に情報が読み取れる。
さらに道案内を分かりやすくするため、進行方向や右折、左折、車線変更用の矢印をスーパーインポーズするアイデアにも言及されている。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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