VRブラウザー「Firefox Reality」が「Oculus Quest」に対応

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)2019年07月26日 11時33分

 Mozillaは米国時間7月25日、仮想現実(VR)ウェブブラウザー「Firefox Reality」が「Oculus Quest」に対応したことを発表した。VRコンテンツの制作はまだ初期段階にあるが、Mozillaのブラウザーは、特定のプラットフォームに依存することなく、ある程度のプライバシーを保ちながらコンテンツをブラウジングする方法をユーザーに提供する。


 2018年9月にリリースされたFirefox Realityは、特にスタンドアローンのVR/AR(拡張現実)ヘッドセットで利用できるよう作られている。ユーザーはこのブラウザーを使って、2Dのウェブサイトと没入型のウェブ体験の間を行き来できる。

 Firefox Realityは、デフォルトで「Enhanced Tracking Protection」(強化されたトラッキング防止)が有効になっており、サードパーティの追跡用クッキーをブロックする。Mozillaは25日、次のように述べた。「プライバシーをオプション扱いにしておくべきではないと強く信じている」「副次的なメリットとして、これらのプライバシー保護機能はバックグラウンドで動作するため、ブラウザーの速度が上がる」

 Firefox Realityのようなブラウザー体験は、VRのウェブがどういうものであるべきかに関する問いに答えるのに役立つ。たとえば、キーボードでブラウジングするか、音声によってブラウジングするか、選択はユーザーに任されている。VRのウェブはまだ新しいため、MozillaはFirefox Realityのページで注目のコンテンツを宣伝している。

 5月に発売されたOculus Questは、Facebookにとって初となるオールインワン型VRヘッドセットで、ケーブルがないためユーザーは自由に動き回ることができる。Facebookの最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg 氏は24日に開かれた2019年度第2四半期についての電話会議で、同社がOculus Questを「生産するやいなや販売している」と述べた。

 「さらに重要なことに、当社はユーザーが毎週使用し、さらにコンテンツを購入し続ける体験を提供している」「このエコシステムを開発し、当社が夢見る今後のVR/AR製品を提供するためにすべきことはまだ多くあるが、これは重要な節目だ」(Zuckerberg 氏)

 Firefox Realityは、HTCの「Vive Focus Plus」や「Lenovo Mirage」など他の6自由度(DoF)のヘッドセットでも利用できる。

 同ブラウザは現在、日本語、韓国語、簡体中国語、繁体中国語など10の言語に対応している。Mozillaは今後数カ月で、WebXR規格のサポートやマルチウィンドウのブラウジング、ブックマークの同期、追加の言語サポートなどの新機能をリリースする計画だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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