Facebookの仮想通貨「Libra」は規制当局から適切な認可を得るまで提供されないと、Facebookの子会社Calibraの責任者であるDavid Marcus氏が表明した。Calibraはこのデジタル通貨を利用した金融サービスを提供することになっている企業だ。Marcus氏は、米上院の銀行・住宅・都市問題委員会で米国時間7月16日に行われる公聴会に先立って公開された宣誓証言の中で自らの考えを明らかにした。
Marcus氏は15日に公開された宣誓証言で、「規制当局の懸念に十分に対応し、適切な承認を得るまで、Facebookがデジタル通貨のLibraを提供することはない」としたうえで、「Libraは決済のためのツールであり、投資用ではない」と述べている。
Marcus氏はまた、米連邦準備制度理事会(FRB)のJerome Powell議長がこの新しい仮想通貨に関して述べた懸念について触れ、Libraを「根気よく徹底的」に審査する必要があるとするPowell氏の意見に同意した。FacebookがLibraを発表して以来、米国と欧州の政治家は、この数年間に起こったFacebookによるプライバシーの問題を指摘し、懸念を表明している。
Marcus氏の宣誓証言ではほかに、デジタルウォレット向けの金融サービスも提供するCalibraが果たすべき義務について説明している。Marcus氏は、Facebookの仮想通貨について、「Messenger」および「WhatsApp」などのアプリや、スタンドアロンアプリを使った取り引きに使用されるものだと述べている。
Libraを管理し、この仮想通貨のネットワークとしての役割を担うために複数の企業やグループが結成したLibra Associationは、自分たちの目指しているものはLibraに関係する当局者らの意にそぐわないものではないと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス