Facebookは、「コミュニティーを構築する全く新しい体験」をユーザーに提供するアプリの設計、構築、および公開を担当するNPE Teamというチームを創設したことを米国時間7月9日に発表した。ゲームからビジネスツールまで、さまざまアプリが対象となる。NPEはNew Product Experimentation(新製品実験)を表している。
FacebookではなくNPE Teamで取り組むことにより、より多くの実験を促し、従業員が迅速にアプリを修正したり、期待に応えられなかったアプリの開発を終了したりすることが可能になるという。
新しいアプリの開発元は、「NPE Team, from Facebook」と表示される見込みだ。Facebookによると、無料のアプリも、アプリ内購入ができるアプリも提供されるという。アプリは今後数週間以内にAppleの「App Store」や「Google Play」ストアのほか、ウェブにも登場する予定だ。
FacebookはNPE Teamのウェブサイトで、「多くの場合、小さな規模で始めることは、最大の発見をする最善の方法だ」「失敗を恐れずに構築することが成功を達成する唯一の方法だと考えている」とした。
新しいチームの創設は、Facebookのメインソーシャルネットワークの外側で機能やサービスを開発しようとする同社の取り組みを浮き彫りにするものだ。同社はプライバシーやセキュリティをめぐる一連の不祥事に巻き込まれており、米国では10代の若者を引きつけるのに苦労している。メインサービスと「Messenger」アプリを別にすると、Facebookは自社で人気アプリを開発することができていない。同社は写真共有アプリのInstagramとメッセージサービスのWhatsAppを買収した。さらに、Snapchatの「Stories」機能にならい、24時間以内に消える動画や写真の投稿機能を提供した。
NPE Teamが開発したアプリは、Facebookの実験場として機能する。それらのアプリを通して、同社はどの機能が23億8000万人の月間アクティブユーザーを興奮させるのかを確認し(Facebookユーザーの多くは変化を警戒する)、その後で大規模な投資をすることができる。「Libra」(Facebookが2020年にパートナーと共同で提供開始予定の仮想通貨)がアプリ内アップグレードの決済方法として導入された場合、NPE Teamのアプリは、FacebookがLibraの市場を作り出すのにも寄与するかもしれない。FacebookはLibraを保管するためのデジタルウォレットを開発中で、新しいアプリがLibraを受け入れるかどうかは現時点では不明だとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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