Donald Trump米大統領は6月末、米国企業が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と取引することを禁じる制限を緩和すると発表した。しかし緩和の時期は不透明で、ファーウェイは今も米商務省の取引禁止リストに残っているとみられる。この禁輸措置で最もダメージが大きいのは、ファーウェイがGoogleの「Android」OSを利用できないことだ。しかし、ファーウェイの創業者で最高経営責任者(CEO)の任正非氏は、自社がAndroidファミリーに復帰できることをあまり期待していないようだ。
任氏は先ごろフランスのLe Point誌に、「鴻蒙(HongMeng)」OSについて語った。鴻蒙は、Android OSへの依存を極力減らすため、ファーウェイが開発を進めているOSだ。同誌によると、任氏は、鴻蒙OSのほうが「おそらく」Androidより高速だと述べ、鴻蒙の速度がAndroidを60%上回るとする中国国営紙の環球時報の報道を引き合いに出した。
任氏は、鴻蒙OSは電話、自動車、データセンターなど、複数のデバイスに対応するよう設計されていると、その強みを喧伝する一方で、ファーウェイには「Google Play」やAppleの「App Store」に代わる本格的なストアが欠けていることを認めた。ファーウェイは目下、そのような代替ストアの開設に向けて準備を進めている。
ファーウェイの広報は、任氏の発言についてはコメントを控えたが、「当社は現在もMicrosoftの『Windows』とGoogleのAndroidの利用に向けて取り組んでいる。しかし、これらが利用できない場合は、当社独自のOSを採用する代替案を用意する」と述べている。ファーウェイの幹部は米国時間7月1日、同社はAndroidに関して「米商務省からの指針を待つ方針」だとコメントしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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