Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は米国時間7月1日、同社のデザイン責任者であるJony Ive氏が同社から距離を置いていたとする報道に対し、「ばかげている」とコメントした。
The Wall Street Journal(WSJ)は6月30日、Cook氏の下でAppleの主眼が移行する中で、Ive氏がこの数年間、同社と距離を置くようになっていたと報じた。WSJによると、Ive氏は、製品をデザインする過程よりも事業運営に力を注ぐCook氏に対し、不満を募らせていたという。それが原因で、同社のデザインチームの定型的な管理業務から手を引くことになったと、記事は伝えている。
Ive氏が退職することは、先週発表されていた。
Cook氏はWSJの報道についてNBC Newsに電子メールで以下のようにコメントした。「多くの報道や結論とされるものは、現実とは異なっている。それらは基本的なところでデザインチームの仕組みやAppleの仕組みへの理解に欠けている。人間関係や決断、出来事について、知らない会社の話かと思うほど歪めて伝えている」
Ive氏がApple以外の製品のデザインを手掛ることになったことは、Steve Jobs氏時代の終焉と広く捉えられている。Appleに勤務していた30年近くの期間に、Ive氏は、「iPhone」や「iMac」など最も記憶に残る複数の同社のハードウェア製品をデザインしたほか、「iOS 7」から新本社「Apple Park」にいたるまでの多岐にわたる重要なプロジェクトに参画した。
Ive氏は独立したデザイン企業を立ち上げ、Appleはその主要クライアントになる予定だ。Appleのプレスリリースによると、デザインチームのリーダーである、インダストリアルデザイン担当バイスプレジデントのEvans Hankey氏とヒューマンインターフェースデザイン担当バイスプレジデントのAlan Dye氏は、Appleの最高執行責任者(COO)を務めるJeff Williams氏の直属になるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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