CES Asia 2019に見る業界トレンド--AI×LiDARと中国自動車会社の勃興

 世界最大の家電製品中心の展示会であるCESのアジア版である5回目のCES Asiaが中国の上海で6月11日から13日までの3日間開催された。

 
米中貿易摩擦の渦中にあるHuawei。2018年のブースでは花を模したマークがロゴの先頭にあったが2019年は消えている
米中貿易摩擦の渦中にあるHuawei。2018年のブースでは花を模したマークがロゴの先頭にあったが2019年は消えている

 筆者はCESは2015年から5回連続、CES Asiaは2018年から参加しており、今回が2回目。2018年のCES Asiaとの違い、米国ラスベガスで開催されたCESとの違いをCES Asiaの様子と共にレポートしたい。

 

AI xLiDARが支える製品群

 会場内の各所で見られたのが、画像認識技術を用いたデモだ。巨大なブース前のスクリーンに、来場者の年齢、属性をリアルタイムで分析して表示する様子が会場内のさまざまな場所でみられた。こうした技術は自動運転技術も支えており、道路周辺の建物の状況や、走行車両の前方の車両の様子を分析するデモなどを紹介する出展者も見られた。

 
性別、年齢の他、顔の表情、メガネの有無を解析しているデモ
性別、年齢の他、顔の表情、メガネの有無を解析しているデモ

 この画像認識技術と共に、自動運転で活用されているのが、LiDARと呼ばれる3次元の空間検出技術だ。LiDARは自動運転においては先行車との車間距離や道路状況を計測するのに活用されている他、最近ではロボット掃除機にも搭載されたり、デリバリーロボットが室内の空間を検出し、自動走行をするために使われたりしている。

 
LiDARを製造するSLAMTECのブース。LiDAR技術を利用したロボットプラットフォームZeusを展開している
LiDARを製造するSLAMTECのブース。LiDAR技術を利用したロボットプラットフォームZeusを展開している

 そうしたロボットなどを制作するためのベースを提供しようというのが、CES Asia Innovation Awardを受賞したVincrossのMind Kitだ。この製品は3月にKickStarterでのクラウドファンディングが成立している。キット式となっており、LiDARや音声認識のためのセンサーユニットを取り付けたり、走行部分をクローラーなどに交換したりできるようになっている。

 
コンポーネントを組み合わせることで自動走行ロボットのベースを組み立てることができるMind Kitの製品群
コンポーネントを組み合わせることで自動走行ロボットのベースを組み立てることができるMind Kitの製品群

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