ソフトバンクは6月11日、5Gの新たな無線方式(5G-NR)の無線伝送技術に基づく車両間通信の屋外フィールド試験として、新東名高速道路でトラック隊列走行(先頭車両が有人運転で、後続車両が自動運転で先頭車両を追従)の実証実験を実施したと発表した。
同実験では、新東名高速道路の試験区間(約14km)を時速約70kmで走行する3台のトラック車両間で、5Gの車両間通信(4.5GHz帯使用、無線区間の伝送遅延1ms以下)を用いて位置情報や速度情報などを共有。リアルタイムでCACC(Coordinated Adaptive Cruise Control:協調型車間距離維持制御)を行った。
結果、一般車両が走行する高速道路(公道)の試験区間という実用的な環境下で、CACCによる安定した隊列維持に世界で初めて成功した。今回の成功は、トラック隊列走行の早期実用化に寄与するもので、同社は引き続き実験を推進するという。
なお同社は、4月11日に基地局圏外における5G実験用試作機間の自律的な直接通信で、無線区間の遅延時間が1ms(1000分の1秒)以下となる低遅延通信に世界で初めて成功したと発表。
同技術は、5G基地局が展開されていない地域やトンネルなどを走行中のトラックが、継続かつ安定的に加減速情報や車両制御情報などを車両間で共有するといった活用が期待されていた。
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