スマートフォンが多機能化し、テレビや照明、空調などの家電品もスマート化して連携すると、さまざまな操作がスマートフォンのアプリから実行可能になる。ただし、いちいちアプリを開いて目的の機能をメニューから探す、という動作は意外と面倒だ。複数の動作を1つの命令で実行するルーティンを設定したスマートスピーカーであっても、煩わしいことが多い。
そこで、1回押すだけで複数の機器操作を実行させられるIoTボタン「Flic 2」を紹介しよう。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中。
Flic 2は、スマートフォン用アプリ「Flic App」でルーティンを設定しておくと、各種アプリやスマート家電、スマートホーム機器などの動作を1回のボタン押下で済ませてくれる。複数の動作を組み合わせて一気に実行させることが可能で、アプリや機器ごとに異なる操作をする手間がなくなる。さらに、1回押し、2回連続押し、長押しで実行する動作を切り替えられる。
たとえば、Flic 2を目覚めたときに押せるようベッドサイドに貼り付けておけば、目覚ましを止め、照明を点灯させ、コーヒーメーカーをスタートさせ、ラジオをつける、といった複数の動作が、ボタンを押すだけで実行できる。外出時や帰宅時に実行したい一連の動作を玄関のFlic 2でまとめて処理したり、職場で仕事を始める準備を一気に済ませたり、といった使い方も考えられる。
設定アプリのFlic Appは、ウェブサービス連携技術のIFTTT、Zapier、Microsoft Flowに対応しており、さまざまなアプリやサービス、デバイスの操作が可能。HTTP Requestを使った制御も実行できる。
1台のスマートフォンで同時に管理できるFlic 2の数は6個から8個。専用ハブの「Flic Hub LR」を利用すれば、1カ所で63個のFlic 2を管理できるうえ、管理用スマートフォンのない場所でも操作可能になる。店舗など、不特定多数の人が訪れる場所でFlic 2を活用する際に便利だろう。
赤外線リモコンが必要な家電品なども操作できるようにするため、Flic Hub LRと組み合わせて使う赤外線コントローラー「IR Accessory」も用意されている。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間6月21日まで。記事執筆時点(日本時間5月28日11時)でキャンペーン期間は23日残っているが、すでに目標金額5万ドル(約548万円)の8倍近い約39万8000ドル(約4359万円)の資金を集めている。
Flic 2の紹介ビデオ(出典:Kickstarter)
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