Facebookは米国時間5月23日、30億件を超える偽アカウントを2018年10月~2019年3月にかけて削除したとするレポートを公開した。
Facebookが削除した偽アカウント数としては過去最高となる。Facebookは、サイトに投稿されるヘイトスピーチやヌードといった不快なコンテンツの取り締まりを強化しているが、Facebookに立ちはだかるそのような課題を物語っているようだ。
Facebookは、月間アクティブユーザーの約5%がフェイクだと試算している。世界中で約23億8000万人のユーザーが、Facebookに毎月ログインしている。
Facebookのインテグリティ担当バイスプレジデントであるGuy Rosen氏は、ブログ記事で「偽アカウントについて、悪質なユーザーが自動化された攻撃によって一度に大量のアカウントを作成しようとするため、われわれが措置を講じるアカウント数は増加傾向にある」と説明している。
Rosen氏は電話会議で、大量の偽アカウントが、Facebookの検出を回避しようとするスパム業者によって作成されていると述べた。
2018年10月までの6カ月間にFacebookが削除した偽アカウントは、約15億件だった。同社は、Facebookのアクティビティとユーザーのほとんどが本物であると「確信」していると述べた。また、Facebookは別のブログ記事で、偽アカウントをユーザーが目にする前に削除していると説明している。ほとんどの偽アカウントを非常に迅速に削除しているため、そのようなアカウントが「アクティブ」とみなされることはなく、月間アクティブユーザー数としてカウントしていないという。
偽アカウントには、乱用される恐れがあるものと、「ユーザーが分類を間違えたアカウント」の両方が含まれてる。分類を誤ったアカウントは、例えば誰かがペット用の「Facebook Page」の代わりにプロフィールを設定したものなどだ。Facebook Pageはプロフィールに似ているが、特に企業や有名人、組織、そしてペット関連などに利用されている。
Facebookは今回初めて、削除したコンテンツについて、ユーザーからの要望でどれほどのコンテンツを復旧したかを示す情報を公表した。またこのレポートには、Facebookで禁止されている薬物や銃器などの製品の販売を試みる投稿について、Facebookが措置を講じた件数に関する新しい情報も含まれている。
評価、ガバナンス分野の専門家で構成される独立系団体Facebook Data Transparency Advisory Group(DTAG)も23日、Facebookによるコミュニティー規定の施行と報告に対する評価の結果を公開した。DTAGは2018年に設立された。DTAGは、コミュニティー規定を施行するためのFacebookのシステムとその審査プロセス(自動レビューと人によるレビューを組み合わせたものとなっている)が適切に設計されていると評価した。DTAGはFacebookのサイトで推奨する項目についても示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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