UPDATE Donald Trump米大統領は、保守派に対する偏見があるとして、ソーシャルメディアサイト各社を繰り返し批判してきた。
Trump政権は今回、一般の人々も同じように感じているかどうかを知りたがっている。ホワイトハウスは米国時間5月15日、政治的偏見のためにソーシャルメディアのアカウントを凍結されたか停止された、または運営側に報告されたと思っている人が、政府と情報を共有できるようにするウェブサイトを開設した。
オンラインフォームには、自分のアカウントに対してどのソーシャルメディアプラットフォームが措置を講じたかを含め、一連の質問が並んでいる。リストでは、Facebook、Twitter、YouTube、Instagramのほか、その他のサイトも選択できる。また、氏名、電話番号、郵便番号、電子メールアドレス、ソーシャルメディアプラットフォームのリンクやユーザー名など、個人情報の入力も求められる。さらに、ユーザーが米国市民で18歳以上であるかどうかも尋ねられ、ホワイトハウスのニュースレターの購読を申し込むかどうかも選択できる。
ホワイトハウスのJudd Deere副報道官はBloombergの取材に対し、収集した情報を、大統領が再選を目指す2020年の大統領選の選挙運動に利用することは「100%ない」と述べた。
Trump大統領は、ソーシャルメディアサイトが保守派の声に対する偏見を隠そうともしていないと不満を述べてきた。大統領は2018年、保守派をシャドーバンしているとしてTwitterを批判した。これに対し、Twitterはバグだったと説明した。シャドーバンとは、コメントや記事を作成したユーザー本人以外には非表示にする措置のことだ。
ホワイトハウスは、今回の新たなサイトの宣伝にTwitterを利用し、「あなたの見解がどのようなものであろうと、政治的偏見のためにオンライン上で検閲されたり、口封じをされたりした疑いがある場合には、ぜひ話を聞かせてほしい」とツイートした。
The Trump Administration is fighting for free speech online.
— The White House (@WhiteHouse) 2019年5月15日
No matter your views, if you suspect political bias has caused you to be censored or silenced online, we want to hear about it! https://t.co/9lc0cqUhuf pic.twitter.com/J8ICbx42dz
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア企業は、プラットフォームから極右指導者らを排除したが、一方でこれらのテクノロジー大手各社は、それがユーザーの政治的見解によるものであることを否定している。ホワイトハウスによるウェブサイトの開設は、政治指導者らとこうした一部の世界最大規模のテクノロジー企業の間で緊張が高まっていることを示すものだ。
Twitterの広報担当者はコメントを出し、その中で次のように述べている。「われわれは、ユーザーの経歴や政治的立場に関係なく、すべてのユーザーに公平にTwitterルールを適用している。われわれは常にシステムの改善に努めており、今後も透明性を持って取り組んでいく」
言論の自由を擁護する人々はホワイトハウスが15日に発表した取り組みについて、ソーシャルメディアプラットフォームによるヘイトスピーチや偽情報、その他の不快なコンテンツへの対処を妨げる可能性があると批判している。
こういった批判について、ホワイトハウスの広報担当者であるJudd Deere氏は声明で、Trump政権は「ソーシャルメディアプラットフォーム上で偏見に影響されたことがあるか、支持政党を問わず、すべての米国民の意見を聞きたいと考えている」と述べた。
ホワイトハウスのオンラインフォームは、訪問者にユーザー同意書への同意を求めている。この同意書は、回答者が政府に「(編集著作物、複合著作物、二次的著作物を含む)内容のすべてまたは一部を使用、編集、公開、出版、放送、送信、投稿、配布する」許可を与えるとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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