アマゾン創業者で知られるジェフ・ベゾス氏が代表を務める宇宙関連企業Blue Originは5月9日(現地時間)、小型の探査機とともに、「Blue Moon」という月面着陸機を発表した。
Today, our founder shared our vision to go to space to benefit Earth. We must return to the Moon—this time to stay. We’re ready to support @NASA in getting there by 2024 with #bluemoon. pic.twitter.com/UqQyMa9Zcn
— Blue Origin (@blueorigin) 2019年5月9日
イベントが開催されたワシントンDCのウォルター E ワシントン コンベンション センターでベゾス氏は、「(Blue Moonは)非常に素晴らしい乗り物であり、これが月に行きます」とコメント。 Blue Moonは、 開発に3年の歳月を費やしており、米航空宇宙局(NASA)が発表した、2024年までに米国人を月に送り届けるというミッションを支援するという。
Blue Moonには、LH2/LOX推進機構、精密誘導、垂直着陸など、同社が開発した垂直離着陸型の観光用宇宙船「ニュー・シェパード」でのノウハウが生かされており、精密誘導と降下センサーは機械学習を活用しているという。Blue Moonは、将来の月面任務に必要なインフラ構築用の資材運搬を目的としている。NASAの有人月面着陸ミッションでは、Blue Moonのより大きなバージョンによって月面移動車を運搬するようだ。
米CNETによると、ベゾス氏はBlue Originの初期の取り組みについて、何百万人もの人々を宇宙に届ける手段を提供し、将来の起業家やアーティストの可能性を開くインフラ開発に役立つはずだと語ったという。この研究の背景には、地球が「有限」であり、人類が停滞に陥らないようにするために、宇宙に拡大することがいつか必要になるからとしている。未来のスペースコロニーについてベゾス氏は「これは、年間を通じて最高の日が過ごせるマウイ島のようなものです。雨も、嵐も、地震もありません」と述べており、Blue Moonもこうしたビジョンに到達するための取り組みの一つになるようだ。
Blue Originは、シェパードの5回目の離着陸を成功させており、2019年後半には、ほぼ無重力状態を体験できる有人宇宙飛行を開始する予定。また、Blue Originは、NASAから借りたフロリダ州のケネディ宇宙センターの土地で大型ロケット「New Glenn」を製造しているという。この大型ロケットの最初の打ち上げは、早ければ2021年に実施される予定だ。
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