Skypeやカカオトークは、出会い系アプリやTwitterで出会った相手との通話・連絡用に使われるだけではない。それぞれ単体で、出会いのツールとして利用されている。
「Skype 掲示板」「カカオトーク 掲示板」などで検索すると、多くのID交換掲示板が見つかる状態だ。それぞれ、年齢と性別、IDまたはQRコード、簡単な自己紹介やメッセージとともに公開されている。執筆時は平日午前中だったが、ある掲示板は約500人が閲覧中となっていた。
圧倒的に男性が多く、女性が投稿するだけで男性からの連絡が殺到するそうだ。数回メッセージをやり取りしただけで連絡がとれなくなったりしたという話を聞いた。どちらの掲示板にも、10代による投稿が複数見られ、明らかに性的なメッセージで募集しているものも多かった。
Skypeには「SkypeMe(スカイプミー)!」というモードがあったことをご存知だろうか。スカイプミーとは、Skypeを使っているすべての人を対象に、自分が通話・チャットできる状態であることを明らかにする機能だ。これによって知らない人からいきなり電話がかかってきたりすることがあったという。
Skypeでは、ユーザー検索機能で、国・年齢・性別・言語などからユーザーを絞り込んで検索すると、スカイプミー機能で該当する通話可能な人が表示されたため、英語を話したいときなどに便利に使われたという。
この機能はすでにないが、このような一般的に使われるサービスでも出会い目的で利用する若者は少なくない。ただし、このようなサービスで出会った場合、SNSで出会う以上に相手の素性はわからず、自称している年齢や性別などもかなり怪しいと言わざるを得ない。
人が異性と出会いたいという欲求はとても強く、それは決して悪いことではない。ただし、このような方法で直接会うことはかなりリスクが高く、身に危険がおよぶ可能性が高いことは知っておくべきだろう。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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