Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は、同社に対する人々の不信感を認識しているようだ。
「控え目に言っても、当社が現在プライバシーに関して特に優れた名声を得ているわけではないことは分かっている」と、同氏は米国時間4月30日、カリフォルニア州サンノゼで開幕したFacebookの年次開発者会議「F8」で聴衆に向けて語った。
同氏は今後の改革も約束した。
「自分の発言や行動がプライベートなものであり、やり取りする相手について明確に制御ができるという十分な自信が持てるような、シンプルでくつろげるスペース」によって、Facebookはプライバシー重視の安全なサービスになると同氏は述べた。
Zuckerberg氏は、「これは、私たちが生きたいと思うような未来を築くということだ」と語った。同社の新しいモットーはこの考えを反映し、「未来はプライベート」となった。
このような動きは、Facebookを取り巻く問題に対応しようとする同社の新たな取り組みの1つとなる。Cambridge Analyticaをめぐるスキャンダルなど、プライバシーに関する失敗や情報流出によって、Facebookのセキュリティへの懸念は強まっている。
同社はF8で新たな取り組みや既存サービスのアップデートを発表した。
2018年に開始したデート機能「Facebook Dating」の提供を、ベトナム、シンガポール、ブラジル、チリなど14カ国に拡大しており、米国では年内にリリースするという。
さらに、ユーザー間で物の売買ができる「Marketplace」機能を拡大し、支払いなどが容易にできるようにする。「グループ」や、一定時間を過ぎると消える「ストーリー」も強化する。
仮想現実(VR)ヘッドセット「Oculus Quest」と「Oculus Rift S」を5月21日に発売することも発表した。価格はどちらも4万9800円から。
とはいえ最大の発表は、年内に展開されるFacebookの新しいデザインかもしれない。新しいウェブサイトはよりミニマリスト的な見た目になる。シンプルなモバイルアプリに近いものになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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