LEGOファンなら、このカラフルなプラスチックのブロックが単なるおもちゃではなく、待ち望まれていた新たな世界の創造であることを常に分かっていることだろう。LEGOはこのたび、新たなプロジェクト「LEGO Braille Bricks」によってその世界をさらに広げる。
LEGO Braille Bricksはカスタマイズされたブロックで、点字の文字や数字に対応するスタッド(突起)が付いているが、通常のLEGOのピースにも対応している。LEGOは、視覚障害のある子供がインタラクティブなゲームや遊戯を通じて点字を学習したくなるよう促したいと考えている。
Braille Bricksのキットには、すべてのアルファベットに加えて数字や数学記号にも対応するおよそ250のピースが含まれている。「このツールをあらゆる子供が使用でき、健常者である教師や生徒、家族も対等に交流できるようにするため、各ブロックには文字や記号が印刷されている」とLEGOは4月24日付けの発表で述べている。
We’re super excited to introduce LEGO Braille Bricks – a new product from @TheLegoFoundation that will help blind and visually impaired children learn Braille in a playful and inclusive way! pic.twitter.com/48cqYEZ54t
— LEGO (@LEGO_Group) 2019年4月24日
Braille Bricksは長く待ち望まれていた。デンマーク視覚障害者協会(Danish Association of the Blind)が最初にLEGO財団にこの構想を提案したのは2011年のことで、2017年にドリーナ・ノウィル視覚障害者財団(Dorina Nowill Foundation for the Blind)が改めて提案した。LEGO財団は「遊戯の意味を問い直し、学習を再考することに注力する」LEGO関連団体だ。
点字の体系は言語によって異なる。Braille Bricksのプロトタイプは現在、デンマーク語、ノルウェー語、英語、ポルトガル語のバージョンが検証されており、ドイツ語、スペイン語、フランス語バージョンの検証が2019年第3四半期に予定されている。
LEGOグループのシニアアートディレクターで、徐々に視力を失うという遺伝子性眼疾患を患うMorten Bonde氏がこのプロジェクトに取り組んだ。
「生徒と教師の両方からLEGO Braille Bricksへの反応を得ることは大いに刺激的で、人生における唯一の限界は、自分自身が心の中で作り出すものだけだということに気付かせてくれた」とBonde氏は述べた。
2020年に発売予定のLEGO Braille Bricksキットは、「テストが行われている市場で提携パートナーのネットワークを通じて、厳選された団体に無料で提供される」とLEGOは述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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