ソニーモバイルコミュニケーションズは4月16日に記者発表会を実施。スマートフォン最新機種「Xperia 1」を国内で初夏に発売することを発表するとともに、その特徴について詳しい説明をした。
Xperia 1は、2月24日よりスペイン・バルセロナで実施された「MWC 2019 Barcelona」で発表された同社のスマートフォンのフラッグシップモデル。チップセットにクアルコムの「Snapdragon 855」や6GBのRAMを搭載するなど高い性能を備えたハイエンドモデルだが、同社の代表取締役社長である岸田光哉氏が「1から生まれ変わったXperia」と話す通り、従来のXperiaシリーズを大幅に刷新したものなっている。
ソニーモバイルでは岸田氏の体制に移行してから1年間で目指す方向性を模索しており、その結果として、映像やオーディオなどソニーが強みを持つ技術を活用し「好きを極めたい人々に想像を超えたエクスペリエンスを」というビジョンを掲げるに至ったという。
Xperia 1もそうしたビジョンの下、ソニーグループが持つ技術をふんだんに取り入れ、「ソニーだけが提供できる本物のクリエイティブ・エンタテインメントを届ける」(岸田氏)端末に仕上げた。
同社の企画部門 企画部 コミュニケーション戦略課の染谷洋祐氏によると、その最大の特徴はやはり21:9という画面比率を採用した、スマートフォンで世界初となる4K HDR対応の6.5インチ有機ELディスプレイ「シネマワイドディスプレイ」だという。映画に合わせた画面比率と画質の高さで「映画のような没入感が得られる」と染谷氏。より映像体験を向上させるべく、ソニーが持つ2つの技術を取り入れた。
1つは「BRAVIA」の4K有機ELテレビで培った技術を取り入れた「X1 for mobile」の採用だ。これによってインターネット上などのSDRのコンテンツも、リアルタイムで解析しHDRのような美しい画質で表示できる「HDRリマスター」機能を実現しているという。
そしてもう1つは、映像制作の現場で“基準器”として用いられている、マスターモニターの画作りを再現する「クリエイターモード」。このモードでは、次世代放送規格の「ITU-R BT.2020色域」と「10bit入力」に対応した画像処理エンジンによって、映像制作者が意図する映像を忠実に再現できるようになり、Netflixのアプリで映像を視聴する際は自動的にクリエイターモードに切り替わる仕組みが用意していると説明した。
21:9という画面比率は映像だけでなく、ゲームを楽しむ上でも表示領域が広がり、より臨場感のある体験が得られると染谷氏は話す。当初は「アスファルト9」「フォートナイト」「伝説対決 -Arena of Valor-」が、この画面比率に対応する。さらに横長の画面比率を生かし、ゲームをプレイしながら攻略情報を見たり、プレイ画面を録画したりできる「ゲームエンハンサー」という機能も用意しているとのことだ。
さらに染谷氏は、21:9の画面比率は縦にして利用する際にも効果を発揮すると話す。16:9や18:9比率のディスプレイと比べ1画面当たりの情報量が増えるのはもちろんのこと。マルチウィンドウ機能を活用して2つのアプリを同時に利用し、動画を観ながらチャットをするなどの使い方も可能になるという。専用の「21:9マルチウィンドウ」を起動した後、2つのアプリを選ぶだけで利用できるなど、使い方にも工夫がなされているようだ。
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