Microsoftが2019年4月のセキュリティ更新プログラムやマンスリーロールアップが、当初知られていたよりも大きな問題になりつつある。
先週、SophosやAvastなどのアンチウイルス(AV)ソフトウェアを使用している「Windows 7」ユーザーが、Microsoftの米国時間4月9日の更新プログラムをインストールした後に問題が発生したことを報告し始めた。
米ZDNetも先週、セキュリティのみの更新プログラムやマンスリーロールアップのインストール後、Windows 7、「Windows 8.1」「Windows Server 2008 R2」「Windows Server 2012」が起動しなくなったユーザーの事例を報告している。
Microsoftは、Sophos、Avira、Avast、ポーランドのArcaBitのユーザーに影響を及ぼす問題を認めている(MicrosoftはWindows 7、Windows 8.1、およびそれらに対応する「Windows Server」バージョンのSophos、Aviraユーザー向けに、4月の更新プログラムを一時的にブロックする機能を実装した。またAvastとArcabitはアップデートを公開しているとして、Microsoftはそちらを参照するように案内している)。
一部のユーザーは2019年4月の更新プログラムのインストール後に「Windows 10」でも同様の問題や動作速度の低下が発生することを報告したが、それらの現象は限定的であり、必ずしもMicrosoftの4月のソフトウェア更新プログラムによって引き起こされるものではないのかもしれない。
Microsoftは現在、「Windows 10バージョン1809」に影響を及ぼすアンチウイルスの競合問題が存在することを認めているが、ここで言及されているのはポーランドのベンダーであるArcaBitのアンチウイルスソフトウェアのみだ。
Microsoftは13日、Windows 10 1809に影響を及ぼす既知の問題を更新し、「MicrosoftとArcaBitは、ArcaBitのアンチウイルスソフトウェアがインストールされたデバイスで、この更新プログラムのインストール後に再起動するとシステムが応答しなくなることがある問題を確認した」と述べた。
Microsoftはクラスタ共有ボリューム(CSV)フォルダの名前変更操作に影響を及ぼす問題も確認した。この問題は、今後の更新プログラムで修正される予定だ。Windows 10とWindows 8.1、Windows Server 2012が影響を受けるが、Windows 7は影響を受けない。
「クラスタ共有ボリューム(CSV)上のファイルやフォルダに対して特定の操作(名前の変更など)を実行すると、『STATUS_BAD_IMPERSONATION_LEVEL (0xC00000A5)』というエラーメッセージが表示されて、失敗する場合がある。この問題は、CSV所有者ノードで、管理者権限を持たないプロセスからそうした操作を実行したときに発生する」とMicrosoftは説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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