このところ新しい形状のデバイスとして、Royole(柔宇科技)の「FlexPai」、サムスン電子の「Galaxy Fold」、ファーウェイ(華為技術)の「Huawei Mate X」といった、折りたたみ可能(フォルダブル)なスマートフォンがいくつも登場した。折れ曲がることに実用上のメリットがあるかどうか使ってみないと判断できないものの、技術的には興味深いデバイスだ。
こうした動きに対し、LGエレクトロニクスは折りたたみ式ボディと透過式ディスプレイを組み合わせるデバイスを考案。このデバイスの実現に必要な技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間4月9日に「MOBILE TERMINAL」(特許番号「US 10,254,863 B2」)として登録された。出願日は2015年12月2日、公開日は2016年6月23日(公開特許番号「US 2016/0179236 A1」)。
この特許は、ボディが2つの部分に分かれ、両者が柔軟な接続部でつながっている折りたたみ式モバイル端末に関するもの。デバイスにはタッチセンサー付きの透明なディスプレイが搭載されている。そして、折りたたむか広げるかに応じて、ディスプレイへ表示するかどうかや、タッチセンサーを有効にするかどうかなどを切り替える。
ディスプレイには柔軟性があり、2つの面を連続してカバーする。折りたたんだ状態でも上側になった透過式ディスプレに画像を表示すれば、その下になったディスプレイの内容と重ねて情報を伝える、という使い方も考えられる。透過式ディスプレイの向きに合わせて、表示する画像を反転させるアイデアについても言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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