Facebookはすでに、広告ツールの「Facebookピクセル」やウェブページ上の「シェア」ボタンのようなプラグイン経由で、ログアウトしたユーザーやアカウントを持ってすらいない人のオンラインアクティビティを追跡している。
Facebookのシェアボタンは、約2億7500万件のウェブページに設置されている。このボタンは、ユーザーがどんなコンテンツを見たかを広告主が把握できるようにするデータを集める。スポーツ関連サイトをたくさん見ていると、Facebookのニュースフィードにスポーツ関連の広告が表示されるのは、そのせいだ。
アカウントを持っていない人に対してもFacebook Audience Networkを使って広告を表示すると、同社は2016年に説明した。同社はユーザーのブラウジングの習慣を利用して、Facebook以外をネットサーフィンしている間も、Facebookにいるときと同様にターゲティング広告を表示する。アカウントを持っていなくても、Facebookはあなたを追跡しているのだ。
Facebookは、アカウントの利用解除は、データプライバシーを意図したものではなく、主な目的はFacebook上の他の人々からプライバシーを守ることだと説明した。
他のユーザーから自分のプロフィールや投稿、以前のコメントを見えないようにしたいのであれば、アカウントの利用解除をする価値はある。そうすれば、あなたは基本的にFacebook上で誰からも見えなくなる。ただし、Facebookは別だ。利用解除しても、Facebookがあなたのデータを集めることを阻止できない。
データ収集を完全に阻止する確実な方法は、アカウントの削除だ。削除しても30日間は復活できる。この期間中、Facebookはあなたのデータを集め続けると同社は語った。
DuckDuckGoのWeinberg氏は、Facebookは利用解除アカウントのデータ収集を止めるか、収集していることをもう少し明確に説明すべきだと指摘した。
「企業は常に、提供している機能について、ユーザーの期待に沿う必要がある」(Weinberg氏)
McGee氏は、ユーザーを当惑させるようなことをすれば、規制当局の注意を引くことになると語った。アカウントを利用解除してもユーザーデータを集め続けていることをFacebookが明示的に説明できなければ、顧客を欺いていることになると、この元検察官は主張した。
「Facebookは、ユーザーがアカウントを利用解除したら個人情報の収集を停止するよう変更することで、この問題を改善するべきだ」(McGee氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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