トーク配信アプリ「Radiotalk(ラジオトーク)」を運営するRadiotalkは3月27日、会話などの音声を“声質や話し方”の好みに応じてレコメンドする機械学習エンジン「Wave Surfing」を開発し、Radiotalkへの導入を開始したと発表した。
Radiotalkは、スマートフォンから簡単にラジオ番組を作って配信できるサービス(iOS/Android/ウェブ)。1タップで収録をスタートでき、部分カットをしたり、話す速度や声の高さなどを加工したりできる。また、リスナーはバックグラウンド再生のほかダウンロードしてオフラインでも再生できる。
Voicyが運営するボイスメディア「Voicy(ボイシー)」はインフルエンサーや著名人の配信が中心なのに対し、RadiotalkはYouTubeやSHOWROOMなどのように、誰でも気軽に配信できることを特徴としているという。利用シーンの多くは、移動中や家事中など、端末から両手が離れている状態なのだという。
同社では、好きな「文体」の小説家、好きな「絵柄」の漫画家、好きな「声質」の歌手がいるように、会話においても好きな「声や話し方」からRadiotalker(配信者)を好きになるチャンスが増える仕組みを作り出すべく、レコメンドエンジンを開発したという。
これまで、話されている内容に関する「コンテンツ軸」におけるレコメンドから始めていた中で、番組をクリップ(保存)した理由についてリスナーから「ずっと流していたくなる声・話し方だったから」という意見があったことから、より1人1人にパーソナライズするために「音声軸」の試験導入を開始したと説明する。
今回導入したWave Surfingでは、Radiotalkに配信されている音声すべてを「高さ」「大きさ」「音色」の3つの要素に解析。その結果を用いて、機械学習により「音声として似たトーク」をグルーピングする。そして、独自のロジックとリスナーの行動履歴によって、リスナーにおすすめの配信者のトークが流れるようになるという。これにより、滞在時間の拡大や、従来のレコメンドでは到達しない音声への回遊性向上に期待する。
当初は、Radiotalkアプリ内に試験開設した「好きな声かも(ベータ版)」の枠に表示するほか、今後はさまざまなタッチポイントでのレコメンドに活用していく予定だという。
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