2月にスペイン・バルセロナで開催された「MWC19 Barcelona」に合わせ、各社からさまざまなスマートフォンが発表された。話題の中心となったのはSamsungとHuaweiが共作のように発表した、ディスプレイが自由に折り曲げられるスマートフォンだ。
いまから2年前を振り返ると、どれも同じような外観で「スマートフォンはつまらなくなった」という声が聞かれるようになった。ところがいまでは「次はどんな製品がでるのだろう」と、新しいスタイルの製品に誰もが興味を持つようになっている。
しかもその中心にいるのはもはやアップルではなく中国メーカーたちだ。この2年でスマートフォンはどのように変わったか、振り返ってみよう。
2017年2月にバルセロナで行われた「MWC2017」でLGエレクトロニクスはディスプレイの縦横比が18対9となる「LG G6」を発表した。スマートフォンのディスプレイは長らく16対9の比率だったが、このG6のおかげで「大画面化」「片手で持てるスリムサイズ」という相反する2つの要素を同時に実現することが可能になった。これ以降、急激にスマートフォンのディスプレイは18対9、18.5対9、19対9とワイド化が一気に広がっていった。
2017年9月に発表された「iPhone X」を初めて見たとき、誰もが違和感を覚えたに違いない。ディスプレイ上部のフロントカメラ部分が一部欠き取られた「ノッチ」のあるディスプレイを採用していたからだ。このノッチは当初否定的な意見も見られたが、使い始めてみると気になるものではないものだった。その後Android陣営も立て続けにノッチディスプレイを採用し、2018年のスマートフォンは「ノッチのあるワイドディスプレイ」が当たり前のものになっていったのだ。
ZTEの「AXON M」は2つの画面を持ったスマートフォンだ。中央のヒンジで張り合わされており、閉じたり開いたりして使うことができる。この機構のスマートフォンは過去にも2013年のNEC「MEDIAS W」(N-05E)や2011年の京セラ「Echo」があった。AXON Mは実に4年ぶりに復活した屏風スタイルのスマートフォンなのだ。しかし発売して間もなくの2018年4月、輸出不正に伴いアメリカ商務省の制裁を受けたことでこの画期的なスマートフォンは販売数を伸ばすことができなかった。
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