ある技術に関する特許を出願または取得したからといって、その技術を使った製品やサービスの具体的な事業計画が存在するとは限らない。しかし、本業とまったく関連性のない領域でなければ、事業化の方向性を予測する材料になる場合もある。
今回は、ゲーム機を持っていないGoogleの考案したゲームコントローラーに関する技術を紹介しよう。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間1月31日に「NOTIFICATIONS ON GAME CONTROLLER」(公開特許番号「US 2019/0030425 A1」)として公開された。出願日は2018年10月1日。
この特許は、何らかのホストデバイスと通信して機能を提供するゲームコントローラーにおいて、ホストから送られてきたゲームに関する通知情報をコントローラーが受け取り、LEDを点灯させてユーザーに知らせ、ユーザーが通知に反応してボタン押下などの操作をするとホスト上で指定されたゲームが起動する、という技術を説明したもの。つまり、プレイするゲームを選択する場面で、画面を使わずコントローラーだけで実行するゲームを選べる。
ユーザーに情報を通知する手段として、コントローラーに搭載するディスプレイも使える。その場合は、ディスプレイにゲームの名称や制作者、ゲームやチャットへの招待といった詳細な状況も表示できる。ディスプレイをタッチパネル付きにすれば、ボタンでなくディスプレイに触れて通知に応じることも可能だ。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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