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誰もできない仮説の証明をマイクロソフト&顧客で実現--Data×IoT×AI最前線

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 朝日インタラクティブは2019年2月19日から20日までの2日間、都内で「CNET Japan Live 2019 新規事業の創り方 テクノロジが生み出すイノベーションの力」を開催した。本稿では日本マイクロソフトの講演「ビジネスにAgilityとFlexibilityを与えるData×IoT×AI最前線」の概要をお送りする。

日本マイクロソフト デジタルトランスフォーメーション事業本部・クラウド ソリューション アーキテクト 畠山大有氏
日本マイクロソフト デジタルトランスフォーメーション事業本部・クラウド ソリューション アーキテクト 畠山大有氏

 日本マイクロソフト デジタルトランスフォーメーション事業本部・クラウド ソリューション アーキテクト 畠山大有氏は「データがビジネスを動かす新しい原動力となる」と述べつつ、近年の状況を次のように説明した。「2015年ごろの資料だが、2007年時点のドローンを購入するには10万ドルを要したが、2013年には700ドルまで低下している。企業の時価総額が1000億円に達するまでに要する時間もFortune 500に名を連ねる企業は20年を要しているが、Googleは8年、Xiaomiはたった2年」とテクノロジが用いる価格破壊を提示しつつ、「(テクノロジは)新しい古いではなく、いつ(ビジネスに)役立つかが重要だ」と語る。

 新規事業を創出するプロセスを鑑みると、必ず一定の仮説が必要になる。この点についても「既存システムに加えて、ビッグデータやBI(ビジネスインテリジェンス)を通じて、定量的に現状を見つつ未来を考察する」ことで、KPI(重要業績評価指標)の確認にBIツールが必須であると強調する。改めて述べるまでもなくBIはすでに枯れたソリューションだが、現状分析がなければ未来を見据える判断は難しい。だからこそBIツールを用いることで新規事業運用時の撤退や方向転換といった判断に欠かせないというのは至極当然だ。

 だが、BIツールの活用には膨大なデータが必要となる。Microsoftは2018年夏ごろから「Digital Feedback loop」というキーワードを用いており、デジタルから得た情報を次のステップにフィードバックし、改善につなげることを指針として掲げていた。さらに2018年秋にはSAPとAdobeと共に「Open Data Initiative」構想を発表。各社が持つCRM(顧客関係管理)ソリューションのデータ形式を共通化することで、顧客の利便性を高めるのが狙いだ。畠山氏によれば「近い将来、参画企業が増える可能性がある」と、サイロ化されたデータをシームレスにすることで、データの活用範囲がさらに拡大する未来を示した。

 データの収集の次は活用フェーズだが、畠山氏は「リアルタイム」「シミュレーション」「レコメンデーション」と3つのシナリオを提唱した。"リアルタイム=確実性が数段高い事実"と定義しつつ、海外ECサイトであるJet.comの事例を紹介。2016年8月にWalmartが買収したJet.comはゲーミフィケーション的ルールをバックグラウンドで実行し、買い物カートに商品が入ると在庫管理システムと連携して、価格調整や割り引きサービスを提示する仕組みをAzure Cosmos DBで実現している。"シミュレーション=気軽にパラメーターを変えて、結果の確認ができる環境"では、Microsoft Researchが開発した自動運転シミュレーションである「Air Sim」を披露しつつ、「実社会で実現できないようなシチュエーションをクラウド上で再現し、強化学習に利用できる」。また、小松製作所の「スマートコントラクション」も合わせて披露。現場技術者の高齢化という課題を改善するために工事現場をIT化するソリューションについて、「既存技術をビジネスに持ち込んでいることが素晴らしい」と評価した。

 "リコメンデーション=ユーザーの操作が減る可能性があるUX(ユーザー体験)の向上"については、動画広告をパーソナライズ化するVintonの事例を取り上げた。本来であれば動画は固定コンテンツとなりやすいものの、同社は視聴者(顧客)データを元に得られるメッセージをリアルタイムで変更する。その結果CTR(クリック率)は2倍、動画を最後まで視聴した割合は90%、売り上げは300%増に至ったという。

 この他にも、Microsoft Azureによる機械学習や認知ソリューションを披露しつつ、「ツールやテクノロジにアンテナを張らないとビジネスイノベーションにつながりにくい」と述べ、Microsoft CEOであるSatya Nadella氏が近年示している「Tech intensity=(Tech adoption)^Tech capability」を披露。直訳すると「技術強度=(技術採用)^技術能力」となるが、テクノロジに対して強い関心を持ち、試してみることで能力が拡大し、企業の技術強度につながるという意味である。新たなテクノロジの認識も新規事業の創出も、まずは仮説に立って試さなければ始まらない。畠山氏は「仮説の証明は容易ではない。それを我々と顧客そしてパートナーの皆さまと一緒に実現したい」(畠山氏)と新規事業創出の支援体制が自社にもあると語った。

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