オリンパスは、2月28日~3月3日まで開催しているカメラの総合展示ショー「CP+2019」にて、1月24日に発表した「OM-D E-M1X」を展示している。
E-M1Xは、小型軽量ミラーレスを得意とするオリンパスにおいて、操作性を重視し、キヤノンでいう「EOS 1DX mkII」やニコン「D5」のように、バッテリーグリップを装着したようなスタイルを採用している。同社の「E-M1 mk2」よりも上に位置するのではなく、小型軽量と操作性重視のフラッグシップツートップとして展開する。
4/3インチ有効画素数2037万画素のLiveMOSセンサーで、画像処理エンジンは「TruePic VIII」をデュアルで搭載。UHS-II対応のデュアルSDカードスロット、ボディ内5軸手ブレ補正、0.83倍相当で約236万ドットのEVF、104万ドットのバリアングル液晶を搭載する。
連写性能は、AE/AF追従で毎秒約18コマ(電子シャッター使用時)、AF固定で毎秒約60コマ。USB-PDでの充電に対応し、最速2時間で2個のバッテリーを充電できるという。重さは、ボディのみで849g、バッテリー2つと2枚のSDカードを入れた状態で997gだ。
最大の特徴は、対応レンズとの協調動作「5軸シンクロ手ブレ補正」で最大7.5段分(ボディ単体で最大7段分)の手ブレ補正機能を搭載したことだ。他社が5~5.5段分の手ブレ補正を搭載しているなか、頭一つ抜けている。同社は、2016年に発表したフラッグシップモデル「OM-D E-M1 MarkII」で、対応レンズとの協調動作で最大6.5段分の手ブレ補正を実現していた。
E-M1 MarkIIからさらに1段分上乗せした手ブレ補正機能だが、CP+のオリンパスブースにいたスタッフによると、より新しいジャイロセンサーを搭載したことによる性能アップと、ノイズを下げるためのチューニングにより実現したという。
ちなみに、8段を超えてくると地球の自転の影響を受けるようだ。スタッフによると、手ブレはカメラの向きが変わることによる角度の変化が主要因であり、8段あたりになると角度の変化が自転の速度と同じになるという。7.5段は、自転の影響がないとは言えないとしつつ、実現できるギリギリだとしている。
ただし、8段以上は対策がないわけではないとする。より手ブレ補正の段数を引き上げても、それが生かせなければ意味がなく、強力な手ブレ補正を使ってどういう利便性を訴求できるかが重要になるという。E-M1Xに搭載された「ライブND」もその一種だ。日中でもNDフィルターを適用した効果(流れる滝を撮影)を手持ちで撮影することができる。4K動画の手持ち撮影にも効果を発揮する。
なお、ボディ単体でも最大7段の手ブレ補正を実現しているが、レンズとの協調動作でより大きなブレに耐えられるという。対応レンズの「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」(ジャイロセンサーはE-M1 mk2と同じ)では、テレ端でも最大7.5段分の手ブレ補正を実現した。
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