中国の企業TCLは、低価格のテレビで最もよく知られているが、「BlackBerry Mobile」や「Alcatel」のブランドを通じてスマートフォンでも名を知られている。そのTCLが、フレキシブルディスプレイを採用した少なくとも5種類のデバイスを開発しているという。タブレット2種とスマートフォン2種、そして丸く曲げてスマートウォッチのように装着できるフレキシブルスマートフォンの5種類だ。米CNETがTCLのイメージ図と特許出願書類の図版を入手した。
タブレットの1種は、クラムシェル型ノートPCのように内側に折りたためるディスプレイを搭載している。もう1種は、同じく中国企業Royoleの折りたたみ式スマートフォン「FlexPai」のように、ディスプレイを外側にして折りたためる。スマートフォンも、それぞれ内側と外側に折りたためる2種類があるが、従来の折りたたみ式フィーチャーフォンのように縦に折れ曲がる形だ。最後のスマートフォンは細長い形状で、丸く曲げて手首に装着できる。どれも、サムスンの折りたたみ式スマートフォンとはデザインが異なる。
これらの画像は仮のものだ。TCLが計画を変更したり打ち切ったりする可能性はある。これらのデバイスの発売予定時期についても分かっていない。
TCLのある幹部は1月、CNETの取材に対し、初の折りたたみ式デバイスを2020年に発売する計画だと話していた。その時点で、これがどのようなデバイスになるかは不明だった。TCLが手がけるデバイスは実に多岐にわたっているからだ。
TCLでグローバルマーケティング担当ゼネラルマネージャーを務めるStefan Streit氏は、「CES 2019」で行われたインタビューの中で「スマートフォンだけではない」と述べ、さらにウェアラブル製品や家電、テレビなど他の消費者向け製品も、新たな折りたたみ技術の恩恵を享受できると話していた。
CNETが確認したイメージ図の1つには、中央に「Surface Book」のような隙間を空けて折りたためるデバイスが示されている。これらのデバイスについて、他に分かっていることはほとんどない。
TCLは、テレビ分野では大手企業の1社だが、スマートフォンの分野では存在感が薄い。同社は生産性に重点を置いたスマートフォンの開発でBlackBerryとライセンス契約を締結したほか、TCL自身も、メインのスマートフォンと連携する超小型のスマートフォンを開発した新興企業に「Palm」ブランドをライセンス供与している。TCLは、スマートフォン業界でも特に話題を集めているトレンドの1つに飛び乗ることで、知名度を高めたいと考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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