「Chrome」が将来、「Never-Slow Mode」(遅くならないモード)という新機能を搭載するかもしれない。重いウェブページを刈り込んで、高速な描画を維持するというものだ。
オープンソースプロジェクト「Chromium」で進行中の取り組みにおいて、このプロトタイプの機能が説明されている。Never-Slow Modeを有効にすると、「メインスレッドをクリーンに保つ意図で、インタラクションごとのバジェットを強制する」という。
Never-Slow Modeは、設計文書が公開されているわけではない。しかし、容量の大きなスクリプトを伴うウェブページを同機能でスピードアップさせる仕組みの概略を、機能のオーナーであるChrome開発者のAlex Russell氏が記している。
Russell氏は次のように説明している。「大きなスクリプトのブロック、特定のリソースタイプ(スクリプト、フォント、CSS、画像)へのバジェットの設定、document.write()の停止、同期XHRの無視、クライアントヒントの全面的な有効化、および『Content-Length』が設定されていないリソースのバッファリングを実施する」
画像、スタイルシート、スクリプト、フォント、大きなスクリプトのタスクなど、さまざまなリソースにバジェットを設定して制限するこの機能は、Chrome Storyで取り上げられた。指定されたバジェットは、クリック、タップ、スクロールなどの操作時にそれぞれリセットされる。
「バジェットはインタラクション(クリック、タップ、スクロール)でリセットされる。大きなスクリプトのタスク(200ミリ秒を超えるもの)は、次のインタラクションまですべてのページ実行を停止する」(Russell氏)
現在のコードでは、この機能がChromeの隠された実験的機能の仲間入りをした場合、Never-Slow Modeの有効化がコンテンツを崩す可能性があると警告している。遅いページを構成するリソースがChromeにブロックされると考えれば、その警告は理にかなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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