ビズリーチは1月29日、同社が展開している人材活用プラットフォーム「HRMOS」シリーズの新サービスとして、SaaS型の従業員データベース「HRMOS Core」を発表。同日付で提供を開始した。
HRMOS Coreは、従業員や組織に関するデータを一元管理し、情報を可視化。さらに繰り返しとなる人事業務プロセスを自動化するというもの。これによって人事部門の負荷を軽減するとともに、従業員は潜在的な能力を発揮し、活躍できるような人材活用の支援に取り組みやすくするという。
説明会で登壇したビズリーチ代表取締役社長の南壮一郎氏は、同社が社会の課題解決に向けたさまざまな事業を立ち上げるなか、採用者数の増加にともない採用業務の効率化を目的として、2016年にSaaS型採用管理システム「HRMOS 採用管理」をリリースしたことに触れ、HRMOS Coreは“採用の次”と言える、従業員数の増加で直面した人事の課題解決をきっかけに開発したと、背景を説明する。
履歴書や評価、勤怠データといったものから面談のメモにいたるまで、従業員に関連するデータは、ITツールや共有ファイルだけではなく、個々のPCや紙(アナログ)による資料やメモ、ひいては“人の頭の中”といったところにまで、さまざまなシステムに点在しており、このような状況ではデータを活用した人材活用が難しい状況があったと指摘。HRMOS Coreでは、情報の一元管理にフォーカスをあてたものと説明する。
人事部門などの管理者だけではなく、従業員もデータベースにアクセスが可能となっており、自身の情報を自ら更新することで、転記のような重複するデータ入力作業をなくし、人事部門の負担軽減とともに、一元管理をしやすい環境を整えるという。APIを活用して他社ツールとの連携も可能。もちろん、HRMOS 採用管理とも自動連携ができるとしている。
南氏は「人事業務は経営そのものと思っている。従業員のデータをしっかりと活用するためにも、まずデータを管理する必要がある」と語る。そして情報が一元化されたデータベースにより、推測ではなくデータに基づく人材活用の意思決定ができると説明する。
そしてもうひとつ、南氏が特に強調していたのは「人事業務において、8割の時間はオペレーション業務に使われている」こと。生産性が高いとされる企画や戦略設計などにかける時間が、オペレーション業務に忙殺されてなかなか捻出できないこと、そして従業員人数が多いほど重くのしかかることに、人事部門の課題があると指摘する。
社内システムのアカウント作成をはじめとする入社対応や、人事異動にともなう利用権限の変更、アカウント停止をはじめとする退職対応など、繰り返しとなる人事業務プロセスを自動化する機能を備えるところが、HRMOS Coreの大きな特徴だとした。
なお、今後については入社後のパフォーマンスなどを評価する新サービスを2019年春以降にリリース予定としている。
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