著者は本書の冒頭で、夫婦の会話から気付かされた経験を述べている。これは、「人の話を聞いているつもりでも、きちんと聞けていないよくあるパターン」として、身近にもSNSなどでもよく聞く話だ。だが、よくある話だということは、人の話を聞けていない人が多いということでもある。自分を振り返って、思い当たるフシがあるなら、そっと本書を手にとってみて欲しい。
「コミュニケーションに問題があるのは、たいてい、人の話を聞けていないから」というのは事実だ。相手の話を聞かず、ペラペラと自分のことしか話さない、あるいは、相手を自分の思うようにしようと、アドバイスや提案ばかり押し付ける人を、誰が信頼するだろうか。
本書では、「聞く力」がどれほど重要かをまずは理解し、その上で、雑談レベルでの聞く力から、交渉の場での聞く力まで、必要な術を知ることができるようになっている。重要なのは、後半に登場するビジネスの場で武器になる力、すなわち「相手から情報を引き出す力」」と、自分の人生をも変える「自分の心の声を聞く力」だが、いきなり聞き上手になれるわけではないので、「これを心がけよう」というポイントを毎日色々な場面で実践して、経験を積んでいくしかないだろう。
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