受験期と言えば神頼みをしたくなる時期。今どきの学生たちが持つお守りは、手作りとデジタルだ。
Instagramで「#お守り」と検索すると、多数のお守り画像が投稿されている。もちろん従来のお守りも多いが、「#手作りお守り」または「#お守り手作り」で検索すると、フェルトなどで作った手作りお守りの画像が多数見つかる。受験用には、紐をつけた小さな手作りだるまやお守り袋型のマスコットを作るのが流行中のようだ。恋人や仲が良い子たちに作るほか、クラスの全員に作る例も見られる。
なお、受験用ではないが、マネージャーなどが全員分の手作りお守りを作るのも流行している。アメフト部ならヘルメット、野球部ならボール、ユニフォーム型のお守りもある。名前入りや背番号入りで全員違うものを作っている例も多い。
スマホの待受画面用に合格祈願画像やお守り画像を作成して、使っている例も多いようだ。「普段写真嫌いな彼氏が、『お守りだよ』ってツーショット画像撮らせてくれたから、待受にしている」という女子高生がいた。画像には「合格祈願」という書き込みがしてあるという。「プリ画像」では、様々なジャニーズメンバーのイラストなどでお守り画像を作って公開しているユーザーが多く人気だ。
受験アカウント、勉強アカウントであれば、合格の報告で締めくくりたくなるものだ。そこで、すでに多くの合格報告が様々なSNSに溢れ始めている。壁に貼られた合格者番号の前で、自分の番号を指さしながら撮影しているケースも見られる。
合格報告自体が悪いわけではないのだが、やはり個人情報を公開しすぎている例は少なくない。「#合格通知」「#合格」などで検索すると、多くの合格通知書の写真が投稿されているのだ。モザイクもかけられず名前や学校名などがはっきり読み取れる投稿は多い。個人情報を悪用される可能性があるので、投稿したい場合も学校名や名前などはモザイクなどで隠すのがおすすめだ。
なお、ハッシュタグ「#受験生の母」では、受験生の子どもを持つ母親が子どもを気遣ったお弁当や夕飯の写真を掲載していることが多い。インフルエンザや風邪を恐れたり、子どもの体調を気遣ったり、保護者同士でコミュニケーションする場となっているようだ。
最近の受験時は、このようにSNSも様々に活用されているが、今も昔も、学生自身が努力したり、保護者が心配する気持ちは変わらない。すべての受験生に良い報告があることを祈りたい。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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