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パナソニック津賀社長が話す2030年に生き残る戦略--「くらしアップデート業」がもたらすもの(後編)

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 2019年1月8日(現地時間)から米ラスベガスで開催されたCES 2019の会場で、日本メディアの共同インタビューに答えたパナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏。くらしアップデート業に変化する意義と必要性を説いた前編に続き、後編では、AIや5G、自動車産業などにおけるパナソニックの立ち位置について話した。

パナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏
パナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏

グーグルやアマゾンなどのプラットフォーマーとは違った領域で棲み分ける

――グーグルやアマゾンなどのプラットフォーマーと呼ばれる企業が存在感を発揮し、これらの音声検索機能を採用する家電メーカーが増えています。パナソニックは、この存在をどう捉えていますか。

 プラットフォーマーは、生活になくてはならない存在になっていますが、その使い方の基本は「ブル型」あるいは「アクション型」です。今までのコンピュータの使い方を生かしたものであって、これを組み込んだり、連携したりといった形で使うことができます。その一方で、暮らしのなかでは「プッシュ型」が適しており、これはプラットフォーマーの提供するサービスとは異なるものだと言えます。

 プッシュ型の領域では、人や暮らしのことをより理解した上で、アクションを起こすことになります。この領域は、我々が、プラットフォーマーの力を借りなくてもできる領域であり、そのための技術開発も必要です。たとえば、家電機器にセンサーを入れて、その人の使い方や暮らしを絶えずウォッチングして、適切なサービスはなにかを裏方として考え、あとはどんなトリガーで顧客にサービスを提供するのかといった提案ができます。

 パナソニックが取り組んでいるHomeXであれば、HomeXの画面の前に立って眺めたら、その眺めたことがトリガーになり、プッシュ型のさりげないサービスを提供します。このように、パナソニックは、プラットフォーマーとは違う領域でやっていく余地があると考えています。そのためには、プラットフォーマーが持っていない、暮らしや利用者個人に関する情報を持つ必要がある。つまり、これらの情報を集めない限り、プラットフォーマーとの棲み分けはできません。

 スマートスピーカーによる音声のインタラクションだけで動かせる領域は限られています。好きな楽曲を検索するのにはいいですが、暮らしは、そんなに簡単なものではない。プラットフォーマーのサービスでは、そこまで確立されていないというのが私の理解です。プラットフォーマーの技術だけで、すべてができるとは思えません。

 考えてみると、今起きているイノベーションは、ソフトウェアによるものです。ハードウェアがソフトウェアのイネーブラー(支え手)になるのが、今の姿であり、それを使ったソフトウェアが実際にイノベーションを起こすことになります。

 機器のなかに、ソフトウェアが入っているのが家電であり、クラウドに蓄積した幅広い情報に基づいて動かしていくのが新たなタイプの家電となる。HomeXはそうした考え方で開発しています。ソフトウェア企業が幅を利かせた時代に入っているという言い方もありますが、我々自身もソフトウェア企業になる、あるいは、ソフトウェア企業と密に手を組まなければイノベーションを起こせないと考えています。

――パナソニックは、データ活用についてはどんな姿勢で取り組むのでしょうか。

 パナソニックのブランドイメージは、暮らしを安心して任せられるものであり、だからこそ、これまでにない新たな分野の製品でも安心して購入いただいています。これは、「くらしアップデート」においても大前提になるもの。セキュリティやプライバシーにおいても、安心、安全が担保されなくては、くらしアップデートが提案できません。

 家電を通じて集まったデータは、その人の生活をよくするために利用するというのが基本姿勢です。

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