UPDATE HTCは、仮想現実(VR)を誰もが入りやすい世界にしたいと考えている。その実現を目指す製品が「VIVE Cosmos」だ。
同社は米国時間1月7日、CES 2019の開幕に先立ち、この新製品を発表した。VIVE Cosmosは消費者向けの新しいヘッドセットで、設定がしやすく、装着感の快適な製品になるという。
HTCの「VIVE」事業担当ゼネラルマネージャーであるDaniel O'Brien氏は、快適な装着感と設定の容易さをアピールした。外側にカメラを搭載するため追加の追跡装置は必要なく、またゴーグル部分を上にずらせるフリップアップデザインを採用している。デスクトップPCやゲーム用ノートPCに接続して使用できるが、HTCはスマートフォンに接続する可能性も匂わせた。
VIVE Cosmosは2019年中に発売されるとみられる。
HTCはそのほか、新ユーザーインターフェース「Vive Reality System」も紹介した。新しいウェルカムスクリーン「Origin」を備え、ユーザーを未知の体験へ導く機能を高めている。VIVE Cosmosは、このインターフェースを採用する初めてのヘッドセットとなる。
HTCは同日、VRヘッドセット「VIVE Pro」の新バージョンも発表した。「VIVE Pro Eye」という名称で、アイトラッキング(視線追跡)機能を搭載している。じっと注視するだけでメニュー内での移動や選択が可能なため、物理的なコントローラが必要なくなり、アクセシビリティの選択肢が広がる。
VIVE Pro Eyeは、アイトラッキング機能を除いて、2018年のVIVE Proモデルからほとんど変わっていない。ただし今後、旧型製品がこの機能に対応することはない。
HTCは、メジャリーグベースボール(MLB)による「ホームランダービー」のVRゲーム体験にVIVE Pro Eyeを使用するデモを披露した。VIVEのコントローラは必要なく、代わりに付属の周辺機器を介してバットを振る。
HTCの広報担当者によると、VIVE Pro Eyeは4月に発売の予定。
HTCはそのほか、サブスクリプションサービスのアップグレード「Viveport Infinity」も発表した。ストア内の500を超える作品すべてにアクセスできるようになる。月にゲーム5本を試せる既存のサブスクリプションモデルよりも充実している。
HTCは月額料金の安さをアピールしたが、具体的な金額は明らかにしなかった。
Viveport Infinityは4月5日に開始予定。HTCの「VIVE Focus」だけでなく、「Oculus Rift」などの他社デバイスからもアクセスできる。
またHTCは、VR体験に最適化されたブラウザの開発でMozillaと提携。VIVE専用のVRブラウザであるFirefox Realityを発表した。さらにこのブラウザに新しいVR体験を提供するために、Amazon Web Services(AWS)のブラウザベースのオーサリングツール「Sumerian」と連携している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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