テクノロジはわれわれの暮らしの一部になった。人工知能(AI)やIoTは組織の垣根を越えて勢いを増しており、消費者は自身のデータが保護されていることを前提に、スマートシティの利便性を求めている。これらのテクノロジは、2019年にどうなると予想されるだろうか。
Armの委託を受けた調査会社Northstarは、世界の消費者2000人を調査した。
Armの目的は、2018年におけるテクノロジのトレンドと2019年の予測について、消費者の心理を探ることだ。
また、テクノロジ専門家や未来学者を対象に、2019年以降にIoTテクノロジの分野で何が起こると考えられるかも尋ねた。
予測の対象とされたのは、スマートホーム、パーソナライズされた配送、ヘルスケア、スマートシティおよびスマートビルディングにおけるIoTだ。
調査回答者の66%は、2018年にはテクノロジが「自分の暮らしに占める部分が大きくなった」と答えた。1年前より「重要性が低下した」と答えたのは3%だった。
スマートテクノロジ製品が入手しやすくなり、品質も向上したことで、2018年の年末商戦は活況が予想されていた。
調査対象者の54%は、テクノロジを利用したプレゼントに支出する金額を増やす計画だと回答した。およそ5人に1人(18%)が「2017年よりかなり多い金額」を使うと述べ、さらに36%が「少し多め」に使う予定だと答えている。
回答者らは、2019年の1年間でAIが急速に広まると予想しており、10人中9人(92%)はAIが現在より広く普及するとみている。
スマートテクノロジを「非常に気に入っている」(26%)か「気に入っている」(37%)とする回答の大きな理由は、この技術の利便性にある。回答者の5人に1人は、この技術によってもたらされた日常的な体験を高く評価している。
回答者の約15%はその理由に何らかの「生活の質」を挙げ、10人に1人(11%)はスマートテクノロジの改善を「現代的または進歩的」な取り組みだと感じている。
企業がデータセキュリティやプライバシーの向上を真剣に考えているかどうかについては、回答者の意見が分かれた。企業がまったく努力していないと感じる人は10%に満たなかったが、回答者の70%はそうした努力が今後さらに強化されることを求めている。
インテリジェントホームが一般的になり、IoT家電製品の品揃えが拡大する。誰もが知る大手ブランドが消費者向けスマートホーム製品の展開を拡大し、現在市場をリードしている消費者ブランドを追い越すだろう。
日常的な作業でさらなる自動化と効率化が実現する。これには、照明や冷暖房の調整、水やりのほか、さまざまな家事が含まれることになる。
配達や出前サービスの柔軟性が高まり、より自分に合ったオプションを選べるようになる。
GPSの位置情報データを利用できるスマートフォンや、荷物の確認や追跡ができる安価なセンサのおかげで、自宅や職場などあらかじめ決められた場所だけでなく、あらゆる場所に荷物を届けてもらうことが可能になる。
病院でセンサの配備が進み、インターネット接続機能が向上することで、病院のスタッフが機器や書類の場所をリアルタイムで確認できるようになる。
患者が受けられる医療の質が向上し、命にかかわる医療機器を探し出すまでにかかる時間が短縮される。
スマートシティが進化し、LED照明の利用やゴミ対策の効率化によるコスト削減にとどまらず、市民との交流機会や収入機会が拡大する。
これには、信号無視の検出、Wi-Fiスポットや5Gサービスの提供、スマートタワーの設置、犯罪の検知と分析、情報の一斉配信などが含まれる。このような機能を実現するのが、画像認識や機械学習などのテクノロジだ。
エネルギー効率に優れたビルで、熱処理、換気、空調システムの最適化や照明の効率化が実現する。
スマートビルで、位置情報サービス、画像認識、機械学習といった高度なテクノロジの活用により、スペースの最適化や、安全および警備、案内、資産追跡を目的とした物体検知システムの導入がさらに進む。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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