LinkedInの創業者でシリコンバレーの億万長者のReid Hoffman氏は米国時間12月26日、自身の出資した組織が2017年のアラバマ州の上院議員補欠選挙で有権者を欺いたと報じられた活動に関与していたことを認めた。ただし、Hoffman氏はその活動について一切把握しておらず、それを見逃していたことを謝罪した。
Hoffman氏はMedium.comへの投稿で、有権者を欺くキャンペーンを行ったとされる組織に、American Engagement Technologies(AET)が資金を提供したことを残念に思うと述べた。AETは、同氏が出資した組織の1つであり、候補者などに関する正確な情報への市民の関与やアクセスの改善を目指しているという。同氏は現在、ベンチャーキャピタル企業Greylock Partnersのパートナーだ。The New York Times(NYT)は先週の記事で、そのキャンペーンについて詳しく報じた。
「私は先頃報じられた戦術について、強く憂慮している。そのため、私が支援した組織であるAETについて、もっと念入りに調査できていなかったことを恥ずかしく思う。AETは、私なら拒絶するであろうプロジェクトへの出資を独自に決定した」(同氏)
NYTが報じた秘密のプロジェクトは、民主党議員のDoug Jones氏を支援するため、ロシアのような偽情報戦術をFacebookとTwitterで展開したという。Jones氏は上院補選で共和党のRoy Moore氏に僅差で勝利した。報道によると、小規模なデジタル調査会社のNew Knowledgeがこうした戦術を使ったという。
AETはNew Knowledgeに資金を提供したとHoffman氏は述べた。そして、このプロジェクトは自身の最近の取り組みに真っ向から反するものだと説明した。政治がテクノロジに適応するより速く、テクノロジが政治を変えていると認識しているような組織に同氏は出資し、この問題に積極的に対処しようとしているという。
「偽情報を使って選挙に影響を及ぼすことを私は決して認めない。実際に、私は米国で真実に焦点を当てた市民の議論を復活させようと試みる複数の組織に慎重に資金を提供してきた。プロジェクトがそのような戦術の使用を計画していることを知っていたら、私は決して出資しなかっただろう。そのようなプロジェクトを実施する可能性があると分かっていたら、いかなる組織への出資も拒否していただろう」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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