アクションカメラメーカーのGoProは米国時間12月10日、米国市場向けのカメラ生産の「大半」を、2019年夏までに中国以外の地域に移すと発表した。激化する米中の関税合戦に巻き込まれるのを避けるためだ。
「現在の地政学的なビジネス環境には、迅速な対応が求められる。そこで当社は、米国市場向けカメラ生産の大半を中国外に移すことで、関税の懸念に対する予防策をとる」と、GoProのエグゼクティブバイスプレジデント兼最高財務責任者(CFO)のBrian McGee氏は述べている。「このような生産の分散化は、関税の影響を回避して当社のビジネスに利益をもたらすと確信している」
GoProは、この移転に大きなコストはかからないとみている。製造設備を自社で所有しており、製造パートナーからは施設の提供を受けているにすぎないというのがその理由だ。
また、生産地を中国外に移転するのは、米国市場向けのカメラ製品のみとなる。米国以外の市場向けのカメラは、引き続き中国で生産するという。
ただし、今後どこで米国市場向けカメラを生産するのかについて、GoProは具体的に言及しなかった。
Donald Trump米大統領は11月、中国で製造される「iPhone」と「MacBook」に10%の関税を課すことを検討していると述べ、「その程度なら消費者は楽に耐えられる」と主張した。中国への追加関税が実行される恐れはひとまず回避されたようだが、関税の問題がテクノロジ業界全体に懸念を引き起こすことは避けられない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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