オーストラリアの議会は現地時間12月6日、世界でも特に厳しい反暗号化法案を可決した。テクノロジ大手に、テロリズムや組織犯罪に関わるメッセージの解読支援を義務付ける法案で、Google、Facebook、Twitterは反対していた。
国家の安全保障上の理由によりデータ暗号化の重要性が説かれるなか、治安当局はテロリストや犯罪者が暗号化したデータにアクセスするのに苦労しており、テクノロジ大手や人権擁護団体との衝突が繰り返されている。
警察や諜報機関に与えられる新たな権力の下、企業はプラットフォーム上の通信の解読を支援するよう求められる可能性がある。
同国政府は、法案が暗号化通信に「バックドア」を設けるものではないと主張するとが、テクノロジ企業や人権擁護団体はその対象範囲や乱用の可能性について懸念を表明している。
Amazon、Facebook、Google、Oath、Twitterは(共同結成したロビー団体DIGIを通じて)、公共の安全性確保に関して政府への協力を惜しむつもりはないものの、法案は「多くのオーストラリア国民が日々使うアプリやシステムのセキュリティを脅かす」可能性があると述べる。
(DIGIに加盟しない)Appleも、「危険な曖昧さ」があるとして、法案を批判していた。
また同国政府が、法の成立を急ぐ姿勢を見せたことも批判の対象となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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